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願いや希望の持つ力!映画『ウィッシュ』を見て

若いうちや経験がない時は自分が何をしたいかやどのような人生を歩んでいったら良いか分からないことも多いですよね。
そして多くの人がやりがいのある仕事に出会うことを望んでいますよね。
仕事のやりがいと、子どもの頃からの職業希望には関係があるそうです。
希望が持ちにくい今日、どうすれば希望をつくり出すことができるのか。

今回ディズニー創立100周年ということでディズニーが満を持して世に出した映画『ウィッシュ』は、願いの力をテーマにした作品です。
“これは見たい!”という衝動から映画館に足を運んで鑑賞してきました。

その前にウィッシュを見ていない方にネタバレしない程度にウィッシュの紹介を!予告動画はこちら

かつて私も、野球に青春を捧げた時間がピリオドを打つと同時に、自分の将来について色々悩んでいました。
そんな当時の想いに身を馳せ、また主人公アーシャに重なる部分もあるので、願いの持つ力、希望について自分なりの考察を書いてみました。

希望とは何か?

かつての日本では、希望は前提だったような気がします。
希望というものが、当たり前のようかに与えられていた時代があって、目の前にある希望をかなえるために一所懸命働いたり、新しいことに果敢に挑戦していた、ということを親世代や昔の上司から聞いています。
しかし今の時代では、誰にも希望が与えられているような時代ではなく、そんな時代に生きる私たちは何を考え、どんな行動をしていけば良いのか分からなくなっている不確実性の高い時代に突入したと考えています。

希望を構成する4つの要素

「希望のつくり方」(玄田有史著)では、希望は4つの柱から成り立っているということです。

それぞれについて簡単に解説していきます。

①Wish / 「気持ち」「思い」「願い」

希望の構成要素の中で、出発点になります。
これがないと何事も始まらない、ということです。
スポーツ選手が優勝を賭けた試合前に
「最後は気持ちの問題。気持ちで勝つか、負けるかなんです」
ということを耳にしたことがありますよね。

②Something / あなたにとっての大切な「何か」

将来、こうありたいやなりたいという、何か具体的なことになります。
何とかしたいという自分にとっての大切な「何か」を見定めることです。

③Come true / 「実現」

どうしたら実現できるか、または、実現する方向に近づいていくのか。
そのための道筋や段取りを考えることです。

④Action / 「行動」

例え、どんなに目標を定めても、そのための行動をしなければ、希望をかなえることはできませんよね。
「絵に描いた餅」や「三日坊主」という言葉がありますね。

いま、“希望が持てない”とか、“希望が見つからない”という人は、もしかすると、「気持ち」「何か」「実現」「行動」の4つのうち、どれかがまだ見つかってない、もしくはできていないのかもしれないかもしれません。

希望というストーリー

最初は希望がないと思い込んでいた人も、時間をかけて考えていくと、奥底から自分自身の希望に出会うことも多いと感じます。
そういった意味で、朝倉未来さんが手掛けるBreaking Downなどは世の中のセーフティネットから漏れ、道を見失った若者たちの受け皿になっているので賞賛に値すると思います。

希望を見つける過程で共通に用いる言葉があり、それは「物語」もしくは「ストーリー」なのです。人は自分の希望を真剣に語ろうとする時、なぜか物語(ストーリー)という言葉に向き合わずにはいられないとのことです。

希望が失望に変わった時の修正力

希望の多くは簡単に実現しないものです。
しかし、大事なことは、失望した後に、次の新しい希望へと、柔敗に修正することです。希望の多くは失望に変わる。しかし希望の修正を重ねることで、やりがいに出会えるのです!

多くの人がやりがいのある仕事に出会うことを望んでいる。実はこの仕事のやりがいと、子どもの頃からの職業希望には関係があるそうです。

あるアンケートでは、
中学校3年生の時に抱いていた職業に関する希望についてのあるアンケートでは、
「希望する職業があった」:62.1%
何らかの職業希望を持っていた人のうち、
「その後も同じ仕事を希望し続けた」:42.5%
「希望する仕事はその後特になくなった」:21.0%
「別の仕事に希望は変わった」:36.5%

またやりがいのある仕事を経験したことがあるかという問いに対して、
職業希望が中学3年生の時になかった人よりはあった人の方が、大人になってからのやりがいの経験割合は高くなっていたとのこと。
さらに職業希望のあった人の中で、最もやりがいの経験割合が高かったのは、当初の希望が別の希望へと変わっていった人たちだった。

アニメ、映画、ドラマなど、主人公や登場人物のやることが全てうまくいく、成功ばかりの物語などほとんどないですし、そのようなストーリーはほとんど人気が出ませんよね。
希望が失望になっても、くじけず新たな希望という旅に向かって歩み出すという、波乱万丈な姿に心を動かされるのが物語なのです。

成長するために挫折体験は大歓迎!

過去の失敗を自分のものとして捉え直し、自分の言葉で表現できるようになれば、未来の希望を語れるのです。
修正体験と並んで、希望と密接に関わっているのが挫折体験です。

挫折には下記の3つに分けられます。

現在希望を持って仕事をしている割合は、「挫折を乗り越えてきた経験を持つ人々」が圧倒的に高かった、というデータがあります。

しかし、挫折という言葉の定義難しいものです。
挫折を語ることと、過去の失敗の経験とは、似ているようで異なります。
過去の失敗は事実としてあるが、挫折を語れるということは、過去の失敗を自分ごと、自分のものとして捉え直し、現在の自分の言語で表現できることを意味しています。

同様に、希望を語ることも、未来の成功とは異なるのです。
希望は、未来の成功に向かっていくことを指し示す、現在の自分の言葉なのです。

挫折と希望は、過去と未来という時間軸上は、正反対に位置するものであって、しかし、それらはともに、現在と言葉を通じて繋がっているのです。

効率化ばかり求めるなかれ!無駄にも効用がある

当初は無駄と思えたことでも、後に教訓になることは多いものです。無駄となるかもしれない努力を惜しまず、学びの姿勢を持つことが、希望を生み出すのです。

「これまで困難なことをたくさん経験したが、振り返ると、無駄なことなどなんもなかった」。そんなことをおっしゃる方々が沢山います。

この無駄についての考え方こそ、希望を持っているかどうかに深く関わっていると思います。どんな人が無駄な努力を嫌だと思い、反対に、どんな人が無駄に対して寛容となるのか。

20~30代といった年齢が比較的若い人ほど、無駄な努力をしたくないと考える傾向がありました。
しかし、卒業後の最初の仕事で挫折を経験したものの、それを乗り越えてきた人ほど、無駄となるかもしれない努力を厭わない傾向があるそうです。

「人生振り返れば、無駄なことなど何もない」
様々な修躍場を経験してきた人が時につぶやくそんな言葉の持つ意味は、統計的にも明らかです。

仕事の選び方もニューノーマルな時代に突入!

安易に「希望を持て」と言いたい訳ではありません。
寧ろ、現代の状況を理解した上で、自分にできることをどんどんしていきたいと思っています。

仕事は自己実現のために不可欠なものと考える人が、現代では昔より多くなっていると思います。
働く目的が、収入よりも「自分らしさを発揮できる」「自分のやりたいことができる」ということは重要な要素になってきています。

ぜひ今夜はじっくりと「私自身の希望はなんだろう。」と、4つの要素を参考にしながらノートに書き出してみてはどうでしょうか。
考える過程もお楽しみくださいね。
例え希望がわからない、見えないと思っていても、その時間は決して無駄ではありませんから。

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