ほほえむやん
私は朝散歩が大好きだ。理由は単純で、気持ちがよいからである。
休みの日に寝だめしてしまうことは少なくないが、そういう日に限って体がだるいのだ。
すこし無理して、重い足を引きずるように散歩にでると、ふしぎとけだるさが吹きとんでしまう。
運動すると疲れるのはあたりまえである。ところが、散歩をするとここちがよくなるのだ。
その「ここちよさ」に一役買っているのが脳内ではたらくセロトニン(別名、幸せホルモン)なのだ。
幸せホルモンってなんだろう? っと疑問をおぼえたので、頭の中でセロトニンを探してみる。(瞑想? 妄想? なんだかへんなことをしている自分に笑ってしまう)
「ねぇねぇ。セロトニン、きみはいったいどこにいるの?」
と声をかける。
ここは神経の糸が幾重にたばなって、脳の形をしている。豆腐のようなかたさをしており、複雑にデコボコのシワがある。どうやら私の意識は脳内にたどり着いたようだ。
まわりを見渡すと、糸のあいまにセロトニンがいるではないか。
ニコニコとほほ笑んでふわふわただよっている。まるっこくて愛らしいフォルムが特徴だ。
私に気がつくと、すぐ近くまできてくれた。
ニコニコのきみに、あだ名をつけることにした。
「ねぇ、きみのことほほえむやんって呼んでもいいかな?」
ほほえむやんは、うんうんとうなずいて、くるりとまわって見せた。
散歩をはじめるや否や、ほほえむやんはポコポコと仲間を増やす。足を前に踏みだすたびに爽快な気持ちに包まれる。おだやかになっていく。歩いていると不安や心配ごとを忘れられるのだ。
話がそれてしまったの本筋にもどることにする。
何でも、日光浴、散歩などの一定のリズム運動をすることで、ほほえむやんは増えるという。私たちのこうふんを抑えて、リラックスさせる効果があるのだ。
だからこそ、ひごろから日光浴や運動をすることで、ほほえむやんをふやすことが大事なのだ。
実際に、
と実験結果があるのだ。
というわけで、軽い運動が疲労回復に関係しているのである。(詳しくは、著書を読んでみてください)
とはいえ、運動はからだによいとわかっているが、毎日体を動かすなんてハードルがたかいとおもう私である。
そんな私に、ほほえむやんはアドバイスをしてくれる。
「昼でも夜でも散歩はできるんだから、すきなときに歩いていいんだよ。それに、休みたいと感じたときは、本当に疲れ切っている証拠だから、しっかりと休んでね」
「ほほえむやんはやさしいねぇ」
これぞ、幸せホルモンだ。とおもう私。
「一日をごきげんにすごすためために大事なことだね」
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