見出し画像

中年になり感性の劣化と向き合う



今までの考え方

 若い頃は、歳を取ると作品や感性が技術が向上していくし上手くなり良くなると思い込んでいた。でも30代になって中盤過ぎたあたりから違和感に気づいた、感性が30代後半をピークに劣化していくと。

 40代になっても最高を更新し続けられるクリエイティブな仕事をしてる人は数少。特に私の分野ではと言っておこう。感性が劣化していて40代を超えてもなぜか売れている人は30代までの貯金、人脈、使う側、受け取り側の感性の劣化である。

 私の先輩や友人でも40歳超えて感性が向上してパワーアップしてる人、感性が劣化してる人がいる。そして優秀な人で多いのが感性が止まり知識量や経験が増えて昔の感性を保ちながら機械的になり感情が受け取る側に響いてこないパターンが多い。

 それは全て最新作の作品を見ればわかる、どのクリエイティブ分野でもそうだ。

 40歳になる旧友の新作を最近久しぶりに見た、優秀な人だったが感性や発想が若い頃のように行かなくて違う方向に舵を切っているのがすぐ分かった。縦に広がってるのではないギチギチの詰まっちゃ箱に閉じ込められた感性で作ってる感じ本人は気づいてない。

 私は中年の感性の劣化に気づき恐れていたがその対処の仕方が全く分からずに1年ぐらい悶々と考えてた。

↑ 1年前ぐらいの私はとりあえずあらゆる自分の好きなもの興味のあるもをインプットすることで劣化を阻止できるのでは?と考えてた。それは初手の考えであることに気づき、これをしたからといって劣化アウトプッツとは防げるのか?
 これって一歩間違ったら、宮崎駿みたいになるんじゃないかと感じた。

 本人の感性のピークは過ぎてる、感性を難しい本を沢山埋めることによって感性がより知的になり凡人の感性にはついていけない、結果新作は過去の総集編と言われて、日本人の普通の人間には難し過ぎて酷評多め。

中年感性の劣化の防ぎ方

 いろんなことが同時に重なって、気づいたのが本当に最近でここにシェアします。

 中年の感性の劣化はなぜなる?
 あくまでも私の見解ですが、心の若さと体の老いと経験値がズレた時そのギャップを埋めるために結果的に体と年齢は老いているのに若い心の感性でクリエイティブを考えてしまうから結果的に出来上がったものが変な方向に舵を切ってしまうのではないだろうかと考えた。それがオバチャン化に繋がり感性の劣化になる。

 中年の感性の劣化の防ぐ方法は、逆説的に「今の自分の年齢を受け入れてありのまま飾ることなく向き合う」ことから始まるのではないかと感じた。

 実年齢の等身大の自分で生きる、見た目が若いとか感性が若いとか褒め言葉になる人もいるかもしれないけど等身大の自分の価値のまま生きることで心と体の年齢のズレを修正できる簡単でシンプルな方法なのだ。

 中年で心が若い人は結局、深層心理で対異性、同性に対して若くありたい、心は本当は若いと思ってる、意識的に若い子には負けたくないと思っているからだ。

 特に、恋愛に対して中年で現役の人ははこの感情の気持ちが強いのではと感じる?それは結婚してても恋人がいて落ち着いていてもだ。
この強さがクリエイティブの分野ではマイナスになると感じる。

 一般人は別に中年になっても、若くありたいみたいなんは全然いいと思う。でも客観的に見て幼いしイタいと思われる可能性はある。

 「今の自分の年齢を受け入れてありのまま飾ることなく向き合う」
を受け入れると今の自分で最高を更新しようとする、それは品性と洗礼を極めることだ。ないもの追うのではなく、あるもので最高を更新する意識が結果的に感性の劣化を防ぐことになるのでないだろうか?内面の洗練さは外見と繋がっていく。

劣化してない感性を作品に活かすために

 私は30代後半になり最近意識してることはクリエーターとして「裏方に徹する」ってのを頭に置いている。主役はあくまでも「私の作品であり私本人ではない」そしてその裏方に徹することでまた作家としてのタレント性が生まれ作品にも良い影響を与える。

 昔からなぜ、ソフィアコッポラは30代を超えてあんなガーリーなパステルな作品を作っているのに本人はシンプルでシックなんだろうと疑問に感じていた。
本人と作品が=の関係ではなく外見が真逆なのだ、これは近年のNewJeansのPDミンヒジンにもいえる、本人がシンプルでキャップにスエットスタイル、髪も無造作、しかし彼女が作り出す世界観はガーリーでノスタルジックでキラキラしてる。
「Barbie」のグレタガーウィグもシンプルな外見なのに女性の世界観を作らせたら本当に可愛いくてお洒落なもを作り出すし40歳になり「Barbie」を発表しあの世界観を作り出すなんて感性のアップグレードが凄過ぎて全く衰えない。

 中年になり感性が劣化しな人の共通点は意図的に裏方に徹することで自分のゴテゴテした装飾された思想を作品に全て全力投球出来る。そして本人はよりシンプルになるのではないかと思う。
 あくまでも主役は自分の作品、ファッションがシンプルだったり、ナチュラルメイクであるのは、作品に自分の全てを注ぎ込んでいて、作品と自分を完全に別ものとして切り離しているからではないだろうか。自分までもがガーリーな外観で若さ全開でありたいみたいなタイプならクリエーターとして大成しないだろ、クリエーターとして自分の感性を120%作品に注がないと成功は難しいのだろう。
 こうゆう人は対他人ではなく対己なんだろうと思う、己に向き合うことで感性は劣化せず中年になってもアップグレードするのだろう。

最近の私の変化

 恋愛関連の変化の要素の一つだけど完全に若作りをやめた。そして社会問題とかも勉強するようになっていろんな視点から物事を見たり出来るように人間としての内面的な幅を広げようと思うようになったと思う。今後日々自らの感性の劣化と常に向き合うつもりだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?