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Society5.1 〜2020年から次のデジタル世界のコンセプト

Society5.0が第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として提唱され、2020年でその範囲を終えようとしている。次の5年に向けて、この方針は継続し、環境変化に適応させたSociety5.1を提唱する。

Society5.1へのマイナーバージョンアップ

まずSociety5.0は目指すべき未来社会を描いており、崇高で素晴らしい社会が描かれている。この方針は否定すべきものではないし、実現は5年経っても未来の姿のままである。
そこで、この方針は守ったまま、5年間の振り返りはしっかり行い、次の5年に向けてアクションを考える事が現時点では望ましい解だと考える。特にコロナ禍という大きな環境変化が起こっており、それを踏まえた修正は必要だろう。
従って、今回はマイナーバージョンアップをすべきと考え、Society5.1を提唱したい。
https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/society5_0.pdf



サイバー空間とフィジカル空間の高度な融合

Society5.0では「サイバー空間とフィジカル空間の高度な融合」を挙げている。

フィジカル(現実)空間からセンサーとIoTを通じてあらゆる情報が集積(ビッグデータ) 人工知能(AI)がビックデータを解析し、高付加価値を現実空間にフィードバック

ここではサイバー空間はデータ・AIによる分析の場と捉えている。もちろん情報銀行、デジタルツイン等でその方向もより発展するだろうが、フィードバックする場は現実空間のみではないかもしれない。
デジタル時間で過ごす時間が増しており、可処分時間の奪い合い(TIME GAME)が行われてきている。今後デジタル世界のプラットフォーマーが生まれ、デジタル世界が生活の一部として確立されていくのではないだろうか。その未来では、リアルとデジタル両方の生活を前提としたデザインが必要となると考える。

経済発展と社会的課題の解決の両立

Society5.0では「経済発展と社会的課題の解決の両立」を挙げている。

イノベーションで創出される新たな価値により、格差なくニーズに対応した モノやサービスを提供することで、経済発展と社会的課題を解決を両立

社会課題については、コロナ禍による環境変化への適応が必要だろう。例えば事例にある、「医療・介護」は今後5年はコロナを前提として描く必要があるし、「交通」はテレワーク普及、旅行・インバウンドの縮小と環境変化が大きい。全ての事例において、New Normal を前提としてリデザインすべきと考える。

サマリ

Society5.0を振り返る時期が2020年に来ているが、その目指すべき未来の姿はまだ実現の途中である。次の5年は、その方針を踏襲しつつ、環境変化に応じたマイナーバージョンアップが必要である。
デジタル空間での生活の価値が高まり、New Normal な環境に適応した社会課題を解決する必要がある。
Society5.1として、環境変化に適応しながら、より良い社会の姿を目指していきたい。

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