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【Web3×地方創生】鳥取県メタバース課誕生 ~XANA GENESISがAI職員就任

2023年は「Web3×地方創生」がキーワードになると伝えましたが、県レベルの大きな動きが早速ありました。鳥取県がメタバース課を立ち上げました。しかもAI職員を採用するという、攻めた動きをしています。しかしながら、過去には過疎化したメタバース空間や、空回るバーチャル職員やらアナウンサーやらのケースもあったかと思います。
果たして、この取り組みは筋が良いのでしょうか?私はそう考えています。今回は「Web3×地方創生」の成功について、私の考えを解説します。

■関係人口の増加

地方のWEB3関連の取り組みでよく言われるのが「関係人口」の増加です。関係人口とは何でしょうか?増加して意味があるのでしょうか。
関係人口とは、その地方に関係している人の数であり、それには様々な関わり方のレベル感があると考えます。
(1)認知、(2)訪問、(3)お金を落とす
これに加えて、WEB3時代の傾向として「JOIN」する、つまりパートナーとして応援することが重要な関わり方となっています。

今回の鳥取県のメタバース課は、ただ認知度向上の広報活動として、代理店にメタバースを立てさせたわけではありません。XANAというWEB3型メタバースを運営しているNOBORDERZとタッグを組んでいるところが注目すべき点だと考えます。
XANAのコミュニティであるDAOにはDiscordで、2/5現在で14.3万人が参加しています。そして最近の注目により、凄い勢いで人口増加しています。(発表のあった2/2では11.8万人であり、急速に増加しています)。これは人口最小県である鳥取県では鳥取市、米子市に続く人口です。
これだけの人数が、鳥取県とのコラボレーションに沸き喜びました。そして鳥取を応援しようという雰囲気となっています。XANAはメタバース、NFT、AIと最新の技術をサービス化している稀有な存在であり、そのDAOメンバーも最新技術を使いこなし、楽しむ能力に長けています。この頭脳たちが鳥取をパートナーとして応援すれば、それは大きな力となるでしょう。


■コンテンツ(AI、メタバース、NFT)

AI職員(XANA GENESIS)と会話が可能

今回のコンテンツとしては、AI職員が採用されました。これは最近流行のchatGPTのように、AIとの会話を楽しむことができます。公共手続きやQA回答をするチャットボットとしてではなく、目に見えるAIキャラクターが喋ることで、より会話として楽しめるのではないでしょうか。

メタバースとしては、今回のタイミングで提供されたのは、このAIと会話できるところと、NFTを展示してある空間となります。ここはまだ発展途上であり、メタバースならではの体験ができる空間を作ることは、今後の課題でしょう。しかしながら、ただの街のコピーを置くような取り組みをしていないことは、きちんと今後のメタバース体験を考えている可能性を感じます。

もう一つ、NFTというコンテンツを考えます。今回展示してあるものは、鳥取県と鉄腕アトムをコラボさせたNFTカードであり、しかもこのカードはXANA DUELというカードゲームとして遊べるものです。XANAでのトーナメント大会も開催されており、「鳥取砂丘のカードが強い!」といった会話がされています。このようなNFT、ゲーム人口はまだ少ないですが、今後の拡大によって、鳥取県の認知度向上にも繋がるでしょう。

鳥取県の凄いところは、このまだ成長途中の取り組みに早期に参加しているところです。公共自治体としては先行事例主義も多い中、一緒にサイクルを回しながら成長するというWEB3的な取り組みに取り組むことは、勇気のある行動だと思います。素晴らしい知事のリーダーシップと、恐らくこれに取り組める優秀な方がいらっしゃるのではないでしょうか。


■訪問、そしてお金を落とすか?

さて、量・質ともに高い関係人口が増え、コンテンツもこれから高い技術力をもって成長していくことを話してきました。では、それをもって鳥取県にどのような価値を与えるのでしょうか?
従来型の地方創生の価値基準としては、訪問者の増加があると思います。しかし、今回の先進的な取り組みで認知度は増えましたが、いきなり訪問者増加には繋がらないでしょう。ここは地道な来訪キャンペーンを続けるしかないでしょうが、鳥取県は以前もNFT販売の際にキャンペーンを実施しており、今後も企画してくれるのではないでしょうか。

また、従来の観光であれば、訪問→お金を落とすという直列な関係なのですが、デジタル時代においては訪問せずともお金を落とすことを考えられます。前述のXANAの鳥取県コラボNFTにおいても売上の一部を鳥取県に寄付しています。
さらに、NFTを用いたふるさと納税もあります。メタバースにおいても、物産販売やサービスへの展開は考えられるため、今後より工夫をしていく必要があるでしょう。


■地方創生×web3の成功とは何か?

ここまで、人、お金について言及してきました。地方創生を成功に導くにはもう一つの要素が必要と考えます。
私が「少し未来」で取り組んでいる「すまさと構想」では、人、お金、仕事を3要素としていました。これをweb3時代にアップデートすると、仕事は何になるでしょうか?

仕事は、住民が仕事をすること、そして経済が回ることを価値としています。これがWEB3時代においては、金銭的な経済価値のみならず、趣味嗜好といった情熱的な価値も意味を持つ時代になっています。
ここでの重要な要素は、経済でも情熱でも、住民が参加することと考えます。せっかく関係人口増加、WEB3経済の仕組みができてきても、住民参加によるサイクルが回らなければ、地方創生の成功とは言えないと考えます。
山古志モデルでも、西奉還町モデルでも、地方の住民が積極的に活動し、ウォレットをご老人やお店のおっちゃんたちが自ら持つことで、地方の「盛り上がり」というものが生まれています。
ぜひ、鳥取県の関係者の方もDAOに参加してみてください。椅子に座って成り行きを眺めているのではなく、一緒に地方を盛り上げる情熱を持つことを応援したいと思います。



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