見出し画像

減薬中

しばらく抗うつ剤を飲んでいたところ、具合が悪くなったように感じたので、医者に抗うつ剤を変えたいと言った。

そしたら、今まで飲んでいた抗うつ剤はいきなり処方されなくなり、
別の抗うつ剤が出た。抗うつ剤は急にやめたら良くないと聞いていたので困惑した。抗うつ剤の種類を急に変えることも良くないのでは?少量を服用していたなら大丈夫かもしれないが、私の場合は少量ではなかった。

残念なことに、抗うつ剤が変わったことに気づいたのは調剤薬局で薬を受け取る時だったので、医者に詳しく確認できなかった。困惑した私は、薬剤師にこの飲み方は大丈夫なのか聞いた。その薬剤師は「これくらいの量なら大丈夫だと思います」と言った。

結局、医者と薬剤師を信じて処方されたまま飲むことにした。幸いその日は特に変化はなく「大丈夫だった、良かった」と思った。

しかし3日後の夜中、激しい動悸に襲われパニック状態になった。それが3日続いて、耐えきれなくなり、入院に至った。そのときはまさか、今までの抗うつ剤を断薬して別のものにした影響である可能性は、全く考えていなかった。

入院してから、鬱病についての講義を受けた。その中で抗うつ剤の断薬による離脱症状についても学んだ。そのとき初めて、あの激しい動悸は、それまで飲んでいた抗うつ剤を断薬したことによる離脱症状なのではないかと気づいた。入院中に、断薬によって不安感、耳鳴りなどの症状が長期間でた患者さんもいた。断薬は医者の判断だったという。

残念ながら私に離脱症状が起きたことを証明することはできない。退院した今も、その動悸の原因になったかもしれない薬を処方した医者に通っている。動悸と薬の関係については私からは医者に言っていない。言ったとしても因果関係を認めないだろうと思う。

薬は、体に合っていれば本当にあって良かったと思えるものだ。命を救うこともある。しかし副作用や離脱症状が出たときはとても苦しいし、すぐに対処できないこともある。

私の場合、副作用が出た疑いのある抗うつ剤を今徐々に減らしている。もう何ヶ月もかかっているが、まだゼロにはできていない。本当はすぐにでも飲むのをやめたいのだが、離脱症状でまた苦しむのは嫌なので、少しずつ時間をかけて減薬しているところだ。これはかなりの忍耐力がいる。

今もまだ少し副作用があると感じているのに、その原因となる薬を飲み続けている苦しみから早く抜け出したい。

せめてうつ病患者が、こういった疑いを持たずに安心して薬を服用できる世の中になるといいなと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?