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行き交うオカマ 拳の季節

私は平成元年生まれです。ところでお盆も終わりですね!
一旦話を戻して、私は平成元年生まれということで、漫画においても平成に描かれたものが多く好きでいます。


スラムダンク。好きです。海南の宮益と、三井の元不良仲間の鉄男が好きです。
ヒカルの碁。好きです。美しく熱湯のように熱く興奮の漫画です。越智と洪秀英が好きです。
忍空。好きです。氷の黄純と魚(うお)ー!が好きです。
HUNTER×HUNTER。好きです。年に2回「おやすみなさい…メルエム」のところを読んで泣かないと生活が回りません。
ジョジョ。好きです。5部までしか読んでいませんが、ワムウとギアッチョを誰より愛しています。そういう君は、ジョナサン・ジョースター!

他にもいろいろ 好きですヨ。
ネ。
その中で、、
逆に言うと、好きだけど、そんなに好きなわけには過ぎず、足らずだが、あのシーンやキャラは好きで、よく脳にある!みたいな漫画もいっぱいありますよね。
さらに、それにも該当せず、よく脳にも無いが、思い出せば旨味が濃くほっこりとなる、という漫画もあるのです。

アタイにとってそれは、ワンピースです。
ワンピースの中の、Mr.2ボンクレーです。
最高に 良いよな。


ワンピースは時代的にはピッタンコ☆カン太郎でマジつのだ☆ひろなので、よく読みました。
何せ世を席巻していた物で。学校や街頭でも話題もちきりですよ。
ところが、すごい長いし、いつまでも冒険が続く中で、卒業してしまいました。
ちょうど雷使いのゴッド・エネルが出てきたあたりで、もう良かろう、と読むのを止めました。
それ以降は全く読んでいません。また読み始める予定もないでしょう。
ガラスの仮面はどれだけ紅の冒険が2億年続こうが読み続けますが、ワンピースに至っては、フェードアウトしてしまいました。
ワンピースは面白いのです。でも卒業したモンは卒業したモンでしょうがありません。

ですが、もう読まない中にも、思い出せば出すほど濃い旨味のような物体があります。それが漫画の良さだろうが!聞いてんのか!授業中に!!
それはもう鯉の濃くのようで、すし大臣のアラ汁のようであり松屋の胡麻ドレッシングのようであり、癖になり。


ワンピースの好きな濃さは、まずDr.くれは。
グラップラー刃牙に出てくる、人間を1基(き)と数えたり、あらゆるトレーニングの中で最も運動量が激しいと言われる十字懸垂を試合前に小一時間したりすることで有名な、鎬紅葉という男。そのキャラをモチーフにした、おばさんドクターです。
楽しい人です。若さの秘訣をご存知。
それを越えてさらに好きなのは、Mr.2ボンクレーではないでしょうか。こちらもやっぱり、飲んでて楽しい人だしさ、、

彼はオカマなんですが、オカマ拳法なる闘法を使います。まずオカマ拳法って何だよ?でも、見ていれば見間違いなく確実にオカマ拳法であり、荒々しい闘気がみなぎります。
「漢」の字のほうの男らしさが付き纏い、熱く情的で、カリスマ性のあるキャラで人気もうなずけます。
人柄が素敵です。
しかし、私が好きなのは彼の、名前です。

ボンクレー て!
ボンクレーにしよう!って考えてたとしても!ボンクレー!

ボンクレーか〜〜いい名前〜て中学生当時に思いました。今もなお、17.8年経ったが思っている。名前はつけた者の偉業が永劫。
作者の尾田さんはネーミングに妙があると思うのですが、その中のルールの一つで、このボンクレーが所属するバロック・ワークスなる組織のキャラクターは『時季や曜日の名前にする』といったものがありました。
例えばミス・マンデーとか(カイリキ・メリケン)、
ミス・バレンタインとか、
ミス・ゴールデンウィークとか、
ミス・ウェンズデーとか、
ダブルサンデーとか、、
ダブルサンデーは、ドラゴンボールのラディッツにゲーム版で無理に作られた突進技なので違います。
カイリキ・メリケン!!

そうした所で曜日時節を文字った名前の中で、Mr.2ボンクレーという男は一体何なんでしょうか。
「盆暮れ」ということになります。
盆が暮れる部分があてがわれた訳です。
素敵なことです。
盆暮れ とは自然に発さない言葉で、「盆の暮れ…」とは言っても「こないだ盆暮れにさあ」とかは言いません。
でも黙って、よい子よい漢は「盆暮れ」だよ。
日本の美ですね。


オカマであり、オカマ由来の拳法をこなし、名前は盆暮れ。その要素の芸術性のバランスが、過度でなく華美でなくしっくりと来て、非常に心を打ちますね!
何でこんなに褒めるのか、よく分からないのですが。それは、今が盆暮れをほどこした瞬間だからでしょう。
漫画の美しさ。作者のエネルギー、名前を何にしよう?というムフフ、読者の想像力。
それが人の死の寂しい盆を彩ることもある。彩らないことだってありますが、彩ろうが彩るまいが奴さんの自由、というのが何に付けても良いですね。
漫画は人を傷つけず、自由な裾野が広がっています。
今年も私は東京で1人、のどかな盆を過ごしました。ありがたいことですね。日本にお盆やお新香やお祭りがあって良かったよなあ。無かったとしても、多分良かったよなあ。


思うに、オカマのキャラクターは魅力的に描かれることが多くて日本(ジャパ)を元気にしてくれてます。
クレヨンしんちゃんの初期映画によく出てくる、オカマの連中も気さくです。
クレヨンしんちゃん本編に出てくる、豹柄が好きなマッチョのオカマも善人です。
私たち、カルチャーの美しい濃さに助けられ、盆に来た御霊にラブキッスかましながら、キンキンに冷えたアイラインを引きましょうね。

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