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呪と祓は紙一重

祝祭の呪物展に行ってきました。


呪物との対面は初めてです。

所狭しと並ぶ呪物たちに圧倒され、
右手はずっと痺れっぱなし。

しまいには息苦しくなり、
そそくさと会場を後にしました。

呪術師の道具。
信仰の対象物。
誰かを呪うために作られたもの。

どれも強烈でした。

畏怖と敬意が強すぎて、
直視できないものもありました。

呪物というより、
人の念の強さを痛感しました。

普段は目に見ることのない念。

それらが形を持ち、
さらなる命を宿すと、
これほど強烈な力を発するのかと。

人が秘める「魔法の力」を
目の当たりにした気分でした。

薬にも毒にもなる力。

使い方を間違えると
人を殺めるほどの力。

使うなら正しく使わないと。
そう教えて頂いた気がしました。

念は人の欲から生まれます。

願望成就の原動力にもなれば、
心を苦悩の沼へ引きずることも。

誰かを攻撃する力を持てば、
件の「呪い」に姿を変えます。

気を付けているつもりでしたが、
改めて気持ちが引き締まりました

その足で向かったのは、
國學院大學博物館の特別展。

「祓-儀礼と思想-」を見に行きました。

一日に「呪と祓」を攻めるなんて。
我ながらすげえなと思いました。

が、とても良かったです。

「呪と祓」

どちらも深く繋がっていて、
両者突き詰めれば「人の念」だと感じたからです。

祓の起源は「贖い」

知らない間に犯した罪が災害の原因とされ、
その罪を贖うところから祓は始まったようです。

「どうか」

この三文字に込められる「人の念」が
「呪と祓」を結ぶのだなと感じました。

祝祭の呪物展だけでは、
國學院の特別展だけでは、

この気づきは得られなかったでしょう。
同じタイミングで見れて何よりです。

それにアカデミックなことをして、
良質な知識を吸収した気がしました。

國學院大學博物館おススメです。
常設展では資料集で見るような品々が展示されています。

銅鐸を生で見て心が震えました。
歴史好きなら是非とも。

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