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ニホンカナヘビから学んだ親の在り方

我が家には生き物が6匹います。

うち5匹は我が子が捕まえてきた
ニホンカナヘビです。

毎日1匹ずつ捕まえてきて、
みるみる間に増えたのです。

「もう捕まえるのはやめよう」

わたしがそう言った翌日、

「学校の授業で必要だから」

ホントか嘘かわからない謎理由で、
もう一匹捕まえてきたのです。

もともと野生の世界で生きてきた彼ら(カナヘビ)です。

飼育するのは良くないのでは?
自然にいる方が幸せでは?

そう我が子に訴えても

「うちの方が安全だよ」
「毎日ご飯もらえるんだしさ」

と聞く耳を持ってはくれませんでした。

餌やりをし、
毎日観察し、
卵が生まれたときは大喜びし、

我が子なりに大切に育てていたので、
当分はうちでいっか…と思っていたある日。

突然、自然に返すと言い出したのです。

本で野生動物の何たるかを知ったのでしょう。

「野生動物は自然にいた方が良い」

まくし立てるように教えてくれ、
今から全員を返してくると言い出したました。

さすがにそれは突然すぎる。
少しだけ別れの時間を頂戴、と今に至ります。

彼らの行動を見て学びました。

実感があって初めて人は動くもの。

人に言われただけでは、
なかなか動けませんよね。

大切な人のこととなると、
つい先回りしたくなります。

ケガしないように、とか
困らないように、とか。

でも、それでは本人の心は動かないのでしょう。

転んで血を流して痛みを感じて、
初めて気を付けるようになる。

自分で調べて知って、
初めて心に想いが浮かんでくる。

ならば、わたしにできることは。

その気づきを見守ることと、
彼らが困ったときに傍にいること。
失敗は一緒に受け入れること。

これくらいかなと感じます。

彼らには、先生は他にも沢山います。
親だけから学ぶ訳ではありません。

子どもたちが野生動物を知ったように、
わたしはカナヘビから親の在り方を
思い出させてもらいました。

カナヘビよ、ありがとう。
逞しく生きるんだよ。








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