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【 占い師の冒険レポ 】東京の秘境と呼びたい場所・檜原村で占い師が滝行をしてきた話②

九頭龍神社の駐車場の向かい側。


申し訳程度の階段を下り、


透けて川の流れが見えそうな

いかにも脆弱な橋を渡り、


役目を全く果たしていない

倒れたバリケードをまたぎ、



足元の悪いところを

滝行場を目指し歩きます。



ビーチサンダル

もしくは

クロックス

をお持ちください。

と言われていましたが、



これはある意味

プチ登山です。



かかとがあって

滑りにくい

マリンシューズがおススメです。



道路に面した階段を下り、

プチ登山してから数分。



どどーんと滝が姿を現します。






音は聞こえていたんですよね、ずっと。



人間なんてペロリだぞ。

そんなの朝飯前だぞ。



そう言わんばかりの

轟轟たる水音は

着替えている時から

ずっと聞こえています。






その音の主が姿を現したのです。




圧 倒 的 圧 巻 




意味わからん言葉が

爆誕しちゃうくらい

堂々たる

厳然たる

御姿です。




み、水の量すんごい。

だっくだく。


お…

首の骨折れない?


まともに当たったら

むちうちしない?

大丈夫?



誓約書書いたけど…

保険とかじゃなくて、

マジだよね??



マジでケ、ケガしない??

だ、大丈夫?




人を不安にさせる要素しかない、

強烈な勢いをたたえる

ど偉い滝な訳です。





単なる瀑布として見るなら、

規模は小さめでしょう。



じゃないと死にますからね。



これから自分があの中に入る。


そう思って対峙すると、

それこそとぐろを巻く

龍の腹にも見えてくる訳です。




これはすごい。




人の念ならず、

人の身体ごと

吹き飛ばしてしまいそうです。



そそそそ、そうよ。

これこれ。


わたしが望んでいたのは、

こ、この流れよ。



参加者一同、

何となく息を飲みます。


我々のビビり具合には

知らん顔をして

淡々と説明を続ける先生。



絶対にケガをしないように。

命ごと取られないように。

耳をダンボにして先生の話を聞きます。



船を漕ぐような準備運動も入念に。


どこかがブチっと行かれないように。

日頃の運動不足を恨みながらの、

悪あがきの準備運動です。





滝行に入るのは三回。

一度目は禊をして、

二度目は祝詞を唱え、

三度目は般若心経を聞きながら。




三回なんて…

足りなくない?


エアコンのガン効きの部屋で

アイスをかじりながら

HPを眺め悪態をついた自分を

滝前に引きずり出してやりたいくらい

ビリビリに緊張が走ります。




どんどん引きつる顔

鼓動早まる心臓

ついに禊の時間が始まります。



禊は参加者全員で

滝の前にある

水溜まりに肩まで入り、

先生の合図があるまで

しっかり滝につかります。



これが冷たいのなんのって。



しかもそれなりに

水の流れがあるんです。


丹田に力を入れないと

ぷかーっと浮き出し

動きまくってしまう訳です。




「 腹に力を入れんかい! 」




《 鶴さん 》に

お叱りを受けながら、

なんとか禊を済ませます。




さぁ…いよいよ。

龍の腹にダイブです。




滝の中で合掌し、

唱えことばを3回唱えます。




様子を見たかったわたし。

トップバッターは他の方にお譲りしました。


一人目、背の高い男性。

しっかりとした体格の方が

よろめくほど

滝の勢いは猛烈です。




「え…やば…」




作戦は失敗です。

一人目を見てしまったことで、

恐怖がポン菓子のように

膨れ上がり飛散しました。



ぜっっっったい

流されるじゃん!!


あの人強そうだったよ?

よろめくって何?

わたし屈強だけどさ、

それでも流されない?



てかこの男性の彼女さん?

めっちゃ華奢だけど…



この人…

吹っ飛ぶよね?




え、明日の東京新聞やばくない?



「女性、滝で飛ぶ」



なんて出ちゃうよ!

もうヤバいって…!



子どもたちと

最後のハグしときゃよかった…




やってもないのに

もう滝に流された気分のわたし。



なんてことを考えていたら

わたしの番が来てしまいました。


もう泣き言は言えません。


腹をくくり

龍の腹へ向かいます。



先生の声なんて

滝の音にかき消され

一言も聞こえません。



でいや…!!


意を決して
龍の腹へ



見えてはいないんですけどね。


あの滝…



具志堅用高さんが

住んでいらっしゃるみたいです。




脳天をボッコボコにされます。


ズダダダダダダダダ

ドドドドドドドドドド



間髪無く殴られまくるんです。


そらバランスを取るなんて無理です。


よろめきまくる中


「 丹田やろがい!! 」


気合いの入った

《 鶴さん 》の怒号で我にかえり、

丹田にバッキバキに力を入れて

唱え言葉を唱えます。


水の音が凄すぎて、

自分の声が全く聞こえない。



何回唱えたかわかりません。 


がむしゃらだったので

5回くらい唱えた可能性もあります。


滝から戻ってきたら…


え…?

お…?




めちゃスッキリー!!


視界が5倍くらい広がった爽快感。


これは気持ち良い…!



足幅より狭い崖の通路を渡り、

皆さんが待つ場所へ帰ります。



こ、これか~!

これが大自然の滝行か!



得も言われぬ爽快感


滝を眺めているだけでは

この爽快感は得られません。


日常で似た感覚…

ぱっと思いつきません。



龍の腹に入り、

具志堅さんに

脳天をボコられる


なかなかありませんよね。



この感覚…

ハマる。


あんだけビビり散らかして

新聞の見出しまで

思いつくくらいパニクっていたのに。



間髪入れずにまた

龍の腹に潜りたくなる自分がいました。


これはスゴイわ…

やっぱ3回は足りないわ…



なんて思いつつ

ふと滝つぼを見たわたし。



思わず

二度見してしまいました。


必要なもの・滝行の流れ・公式HPのURLなど、備忘録はこちら↓









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