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【映画制作】プリプロダクション:事業計画書の策定&本気の3人

こんにちは。松本悠香です。

現在、映像制作の仕事をしている夫が初の長編映画作りにチャレンジしています。私も制作の支援をしており、その過程で感じたことや気づいたことを記事にしていこうと思っています。

前回は、夫の脚本執筆について書きました。

その中で、脚本作りは事業立ち上げにおける「ビジョン設定」に似ていると書きました。となると、次のステップは「事業計画」です。

プリプロダクション:事業立ち上げの準備フェーズ

夫に、「脚本できたけど、次なにするの?」と聞いたところ、「プリプロダクションでしょ」との返事。

細かくヒアリングしていくと、脚本作りから絵コンテの用意、キャストや制作スタッフの決定・手配、美術・小道具・衣装の手配、全体のスケジュール策定、撮影地のロケハンなどなど、撮影までの準備事項をするフェーズをプリプロダクション(プリプロ)と呼ぶ、ということのようでした。

夫の頭の中を整理し、日本語化して第三者に説明するためにも、事業計画書らしきものを作った方がよいなと思い、作成をはじめました。

この時はたと気づいたのは、イベントの計画書テンプレートを使えばよいのでは!ということでした。実は、私の最初のキャリアはイベント制作会社でした。(自己紹介記事でちらりと触れています)

イベント企画制作時に使っていた企画書や計画書のテンプレートを掘り起こし、類似するテンプレートを探して、それに夫からヒアリングした項目を追記していきました。そうして、おおむねこういうことを準備することができれば、撮影にこぎつけられそうだというアイデアを持つことができるようになりました。(過去の経験がいつどこで役に立つか、わからないものです!)

事業計画書だけだと「絵に描いた餅」

ただ、紙面上で計画は作ったものの、「あれ?これ、誰がやるん・・」「どうやってやるん・・」という、アクションが生まれない状態にしばし陥っていました。
私は映画制作に関する知識は0、夫も、知識はあるものの、言語の問題があったり日本の映画業界にコネクションがなかったりで、具体的なアクションのきっかけに欠けていました。

コミットしてくれるメンバーの登場


特殊メイクの山部ななちゃんに、傷メイクのテストをしてもらっている樹里杏

そんなときに私たちを助けてくれたのが、小池樹里杏さんです。
樹里杏とは、前職で製品紹介動画の仕事を依頼したことがきっかけで、夫ともども友人としてよい関係を持っていました。

本職は俳優でありながらも、演出、脚本、演劇の講師などマルチに活躍されておりクリエイティブワークに知見が深く、脚本執筆中から夫の会話の壁打ちに付き合ってくれてもいました。

実は、映画の主人公は彼女にお願いするということだけは決まっていました。

キャスティングに関する話や、スケジュールについての相談をしていく中で、ある日彼女が「私が全面的にこのプロジェクトを支援する。2人を助けます!」と言ってくれたのです。

彼女と話をする中で、映画制作に関する知識が豊富で、少ないリソースでやりくりするための勘所もあり、スマートな人だなと感じていたので、そう宣言してくれたときは「うちらは幸運すぎる!この子は天使なんかな・・?」という気持ちでした。

本気のやつが3人いれば何とかなる

実は、プロジェクト立上げ時、何名かにお声がけして、プロジェクトのコアメンバーとして動いていただけないか打診はしていました。

ただ、自主制作で満足な支払いもできない、どうしてもマルチタスクのため、通常のプロジェクトよりリソースを割かなければならない・・・という条件下で、プロジェクトにコミットしてくれる人を探し出すというのは本当に難しいことでした。

そんな中、樹里杏は本気でプロジェクトにコミットしてくれました。ここから、事業計画書の項目を具体的にアクション化していくことができるようになってきました。

自身のキャリアを振り返ってみても、何か会社で新しいことを立ち上げる時、自分を含め3人くらい本気の人がいると動き出すなという感覚があります。この映画制作も同じで、「クリエイターである夫=事業コンセプト・製品の開発」、「それを実現するための計画や必要情報の収集をする私=事業計画」、そして「計画を実行フェーズへ進め、他社を巻き込みながらアクションを起こす」を、樹里杏が担ってくれました。

事業計画書を書くときに心掛けたこと

計画時にどのような項目を入れ込んだのか?についても書きたかったのですが、文字量が多くなってきたので次の機会に回したいと思います。

ビジネスパーソンなら当たり前のことかもしれませんが、6W2HのWhen(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、Whom(誰に)、Why(なぜ)、What(何を)、How(どのように)、How much(いくら)をきちんと意識して書く、ということは心掛けていたかなと思います。

ただ、通常の会社業務とは異なり、不測の事態が起こりすぎて、対応が大変でしたが・・・。良い勉強にはなりました。


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