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民俗学漫談

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民俗学についてのお話をまとめています。
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#社会学

【民俗学漫談】スマホを片手に広がる世界で

今も昔もおしゃべりをしたいという気持ちは老若男女変わりはないでしょう。 会話からインターネットを通じてのやり取りに変わっただけですから。 SNSはなくてはならないアプリケーションとなっていますね。 それを見ず知らずの人とできてしまう柔軟性のある人が多くなっています。 あたかもゲームから会話パートだけ独立させたようなものが、ユーザーを引き付けています。 床屋政談と言う言葉がありますが、Twitterなどは、見ていて床屋政談の公開システムのようです。 Twitterは

【民俗学漫談】炭素原子

ネットワークについてですネットワークは、何かと何かを結ぶものなんですが、AとBを結ぶ。 これでは、いわゆるホットラインであって、ネットワークとは呼びません。 では、AとBとCを結んでみる。 AとB、BとC、CとA。 これでネットワークになったんでしょうか。 まあ、ネットワークと呼べないことはないんですが、なんか、遠回りしている気がします。 これに、DやEが加わると、結びつける線が無駄に増えて混線しそうです。 そこで、ふつう、ネットワークには、「ハブ」を設けます。

【民俗学漫談】学校の形式

学校という代わりを作り出すシステムで、そんなわけで、近代以降、国民国家の成立に合わせて学校を作りました。 その学校という場を作るのに、用いたモデルは、別に寺子屋じゃありませんよ。あれはコンテンツは参考にしたんでしょうが、形式は違います。 学校が参考にしたのは、軍隊ですよ。 面白いですよね。大半の教員やもちろん学生も戦争など口にするのも嫌だという人びとが多いと思いますが、その人々が暮らしを成り立たせている、つまり貨幣を得ているのは、軍隊を参考にしたシステムなんですよ。

【民俗学漫談】売れるものの集中

便利なメディア小説が売れない。と。 全般的な話です。 小説が売れない、イコール、読まれない。と言うことにすると、まずは、今は、自分を表現する手段、自分の内面を探る手段が増えて、優秀な人たちが文学の側に入ってこなくなった、と言うのがあります。 サッカー人気で、野球をするこどもが減ったのと同じ現象です。 もう一つは、小説というメディアが、消費者から見て、「不便」なメディアになってしまった。 何が不便なのかと言うと、消費者は、貨幣を用いて、何をしたいのか。もちろん、物を手

【民俗学漫談】バーチャル共同体

皆さん、スマートフォンをお持ちだと思いますが。 スマートフォン。今やあれを通じて社会とつながっていくものになっています。手放せなくなっちゃいましたね。 以前の携帯電話やポケベルは限られた範囲の共同体や組織とつながっていましたけど。 スマートフォンは社会とのつながりですね。あそこから情報を得ています。 十万年前から噂話が大好きな人間がネットを手にいれたわけです。 共同体に参加しなければ人間は生きていけない。外れる恐怖も知っている。必死になる。と。 「実力がある」人間

【民俗学漫談】まざりあう自他の記憶

前回の漫談では、虚構の発生について、漫談しました。 人間は、いつの時か、虚構、フィクションを使うようになった。 どれほど正確に伝えようとしても、語りは必ずその状況に影響されて、虚構が混ぜ込む。と。 たとえば、ディズニーランドに行って、はじゃぎますよね。楽しかったと。 何月何日に、誰と言って、何に乗りました。と言うのは、自分の経験ですよね。データです。 日記の書き方です。 「8月31日。高橋とディズニー。」と言う書き方ですね。 このデータをもとに、他の人に語るわけ