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家庭内異文化交流

みなさんこんにちはnock3です。毎週末は単身赴任先の仙台から福島の自宅に帰ります。平日は毎日スープ弁当を作って食べていますが、週末はカミさんの料理を食べさせていただいてます。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとう。ご馳走様。

前にも記事に書きましたが、私のカミさんは山形生まれの山形育ち。生粋の山形県人です。今は私の実家に住んでいますので、山形からはるばる嫁にやって来たということになりますね。同じ東北地方の隣県である福島県と山形県ですが、一緒に住んでいるとあちらこちらで文化の違いを感じることができます。

自分のことを棚に上げてカミさんのことを書くのもちょっと気が引るけど、私も第二の故郷として愛する山形について、私が実際に住んでみて感じたこと、そして山形県人であるカミさんとの生活の一端を書きたいと思います。まず今回は『食文化』と『方言』について。

山形県は大きく分けて4つの地域(「村山」「置賜」「庄内」「最上」)に分けられますが、この記事ではうちのカミさんの故郷・山形市が存する「村山地方」について特化して書きます。



食文化

私も通算で7年間山形県内に住んでいましたが、山形県には美味しい食べ物がたくさんあります。挙げればキリがないのですが、今回は私が思いつく代表的な食べ物をピックアップ。

①芋煮
これはもう定番です。山形と言ったら芋煮、そして河原で行う芋煮会。山形の芋煮は醬油ベースで、牛肉と里芋、こんにゃく、ゴボウ、ネギ、マイタケなど、山形で取れる食材がたくさん入っています。醤油は『ダシ醤油』と決まっていて、細かい味付けや具材の足し引きで各御家庭の味を出すというもの。県民一人ひとりが味にこだわりをもっており、秋に河原に集まって行う『芋煮会』では、味付けの違いでちょっとした争いが起こるほど。芋煮の作り方は動画をご覧ください。

毎年9月には、山形市内の『馬見ヶ崎川(まみがさきがわ)』の河原で『日本一の芋煮会フェスティバル』と言う、どでかい鍋に具材を入れてショベルカーで混ぜるという山形県民の芋煮愛溢れるいイベントが開催されます。昨年はコロナでドライブスルーだったそうですが、興味と時間がある方は行ってみてはいかがでしょうか。密です。


②ひっぱりうどん
これは山形県の方か、身内に山形県人がいないとなかなか食べる機会はないと思います。どんな料理かというと、大きな鍋にうどん(乾麺)を入れて茹で、それを鍋のまま食卓に持ってきて、鯖缶、納豆、卵に麺つゆで味付けした汁に鍋から取ったうどんを浸して食べるというもの。「鍋からうどんを引っ張ってくる」から『ひっぱりうどん』と言うそうです(カミさん談)。作り方は動画をご参照ください。

ちなみにこの動画は結構お上品な作り方ですね。うちではあんなに鯖を丁寧に解しません。口の中で解すくらいの勢いで食べた方が絶対に美味しいです。


③鯖缶
②のひっぱりうどんにも入ってる食材。山形の人って鯖缶大好きなんです。日本海側の庄内地方は分からないんですけど、内陸の村山地方では海がないので、鯖缶が貴重な魚だからでしょうか?カミさんに理由を聞いてみたら「鯖缶んまいからだべず(鯖缶おいしいからでしょ)。」ということでした。愚問でしたね。。。私も鯖缶は大好きなので全然問題ないのです。子どもたちも鯖缶大好きです。好き嫌いがある子どもたちですが、芋煮とひっぱりうどんは文句言わず食べます。もはやDNAレベルなのか?


④果物
山形は果物王国。全国的に有名なのはやっぱり『サクランボ』でしょうか。甘みと酸味のバランスが良い『佐藤錦(さとうにしき)』が代表品種。少し時期が遅いと硬めの食感と甘みが特徴の『紅秀峰(べにしゅうほう)』などがあります。『尾花沢スイカ』とともに夏の風物詩です。
お盆を過ぎたあたりからはブドウ、秋になると『ラ・フランス』を代表とした洋ナシが収穫されます。山形の人は律儀な方が多いので、果物の収穫時期になると、カミさんの親戚から次々と果物が送られてきます。これはとても嬉しいですね。



方言

私も福島県出身で同じ大きく分ければ同じ東北訛りなんだげんちょも(けれども:福島訛り)、山形(村山)弁は特殊な単語が多いので、ネイティブ同士の会話は聞き取るのがかなり難しい。いまだに家でもカミさんの発言を聞き返してしまうことが多いです。本人は『標準語』を話しているつもりらしい。いや、それは『山形(村山)標準』だから。
では、クイズ形式で行きましょう。

クイズ『山形弁でなんと言っているのでしょうか?』


①「しゃねず」

②「にもつばたがってけろ!」

③「ほれ、わらわらあべ!」

④「いもにばこしぇったんだげど、ちぇっとうがいんだず」

⑤「あ”あ”~、てぼっこはらだくさいずー!!」

⑥「おめえはあがすけだずねぇ。ほんてんごしゃがれっばよ」


はい。もう分かりません。正直、これが正しい山形弁かどうかも分からないんですけど、カミさんが言っていたことをそのまま書いてます。答えは下記のとおり(だそうです)。


「しゃねず」→「知らないです」

「にもつばたがってけろ!」→「荷物をもってください!」

「ほれ、わらわらあべ!」→「(誰かに向かって)ほら、さっさと行くぞ!」

「いもにばこしぇったんだげど、ちぇっとうがいんだず」
 →「芋煮をつくったんだけど、ちょっと(量が)多いんだよね」

「あ”あ”~、てぼっこはらだくさいずー!!」
 →「ああー、手が上手く使えなくてもどかしいなー!!」

「おめえはあがすけだずねぇ。ほんてんごしゃがれっばよ」
 →「お前は生意気だな。ほんとに怒られるからな」 


私は同じ東北人なので何とか会話にはついていけましたが、山形に住んでいるときは言葉の違いに困惑したものです。

山形弁を分かりやすく説明する動画を探していましたが、山形を代表する歌手『朝倉さや』さんの山形弁名曲カバーがとっても良かったのでご紹介します。


最初は山形弁のリアリティーに爆笑していましたが、最後はなぜか涙してしまう歌唱力。ちなみに朝倉さんは標準語でも歌ってます(失礼)。



山形の街で普通に歩いていそうな娘さんですが、その不思議な歌声は心に響きます。気になった方はYouTube公式チャンネルもチェックしてみてください。



終わりに

この記事を書いている傍からカミさんが「ああ、久しぶりに山形に行きたいずー」と言っておりました。私も山形には親しいスキー仲間がいたりするので、気兼ねなく帰省できる日が来ることを願っています。

今回は『食文化』と『方言』について書きましたが、他にも紹介したいことがたくさんありすぎるので、また機会をみて記事にしたいと思います。


おわり

サポートいただけたら、デスクワーク、子守、加齢で傷んできた腰の鍼灸治療費にあてたいと思います。