【本場のカルボナーラの作り方】グアンチャーレからカルボナーラを作った俺、目を閉じればローマの風
カルボナーラ。
めっちゃ好きである。
クリーミーな味わい、ベーコンの旨味etc..
たまらん。
昔、生粋のイタリア人の友達にカルボナーラをご馳走になったことがある。
その時に本場のカルボナーラは
ベーコンも使わないし、生クリームも牛乳も使わない
と知った。
これまで
ベーコンはカルボナーラに最高!と言っていたものの
本場は「グアンチャーレ」を使うそうだ。
なんそれ…
簡単に言うとトントロの生ハム。
パンチェッタはバラ肉の生ハム
コッパは肩ロースの生ハム
グアンチャーレはトントロの生ハム。
余談だが、トントロはスペインでは「secreto」(秘密の意)と呼ばれている。
職人の間でのみ食べられていたためらしい。
日本でも元々は食品として出回っておらず(ホホとかネックと呼ばれてた)「トントロ」と言う名が付いてから市民権を得るようになったそうな。
話を戻すと、味付けは
茹で汁の塩気とチーズの塩気
卵黄のまろやかさと胡椒の刺激
だけらしい、潔すぎて怖い。
以下wikipediaより引用
こう、どうせなら本場を再現したい。
そういう思いに駆られた。
ご自宅でローマを感じたい。ローマに飛んだ気分になりたい。
ということでグアンチャーレを作るところからローマへの道を歩み始めた。(主に教材はYouTube)
正直、世の中にいくらでも充実したレシピとか動画はあるので
そういうのでもいいんだけど、体験記的なものとして読んでいただけると嬉しいです
※私養豚業を営んでおりまして弊社の豚トロをブロックで500gほど用意しました。
まずはこれに塩を刷り込み一晩寝かす。
一晩経つとしっかり水分が出てくるのでしっかり拭き取る。
次にまた手に入れるのが面倒な品を取り寄せた。
ピチットシート(一番強いやつ)です。
包むことで脱水し、浸透圧のパワーでシートの中に水分が写っていく代物で
燻製とかお家で作る人には馴染み深いらしい。初めて買った。
なんせYouTubeで先人がおすすめしていたのだ、しっかり乗っからない理由はない。
こちらでピチッと脱水を開始。(本来は1つにシート1枚ずつが正しいようです)
冷蔵庫に入れて、1~2日経ったところでシートを取り替える。
このタイミングで胡椒を塗した。
少し水分が抜けて頼もしい風格が出てきた。
その後は3~4日ごとにシートを変えて開始から2週間ほど経ったところで完成。
ご覧ください
仕上がってますね〜
少しカットして焼いてみましたがいい感じなことを確認できたので
他の材料も揃えて調理を開始
一人前の分量がこちら
省略するなら
グアンチャーレはベーコン、チーズはパルメザンとかでジェネリックいけると思います。
さて、「なぜわざわざディチェコ?」と思った方もいるかもしれない。
パスタには大きく分けて2種類あり
ディチェコなどの「ブロンズダイス」
バリラとかママーの「テフロンダイス」
ブロンズダイスは表面がざらっとしており
よく絡むのでクリームやトマト系におすすめ。
又、特性上沸騰したお湯でガンガンに茹でるのではなく90度くらいで穏やかに茹でるのがいい
テフロンダイスは表面がツルツルでオイルベースのパスタと相性がいい
コシが強く、強火で短時間の茹で上げもOK
と言う情報をYouTubeで仕入れたからである。
高いけど、せっかくなら一番いいので作って満足したかったのが本音。
ちなみにチーズやパスタはカルディで全部手に入る。カルディはすごい。
まずは卵黄2個分とチーズ各種を黄身が隠れるくらいしっかりと削り
胡椒もひとつまみ〜好きな量を加えてよく混ぜる
こんな感じでベースが完成。
次にオリーブオイルをひと回しとグアンチャーレを炒める。
後で強火にして乳化させるので脂を出して軽く火が通るくらいにしておくと
グアンチャーレがカリカリ焦げ状態にならずに済むと思う。
そしてパスタを茹でる。
茹で汁の0.5~1%くらいの塩が相場になっている。
茹で汁も味付けに使うのでしっかり塩気があるの大事
乳化、一番大事なシーンである。
しっかり強火にしてから「ジャー!」っとおたま1杯くらいの茹で汁を加える。
茹で上がったパスタを加えよく絡ませる。
ここからが最難関。
めちゃくちゃ大事なこととして
卵黄に高熱の茹で汁やパスタを加えるとダマっぽいボソボソな仕上がりになって本当に残念な気持ちになる。
そんな失敗を経験しているので
・火を止めて少し熱が落ち着いたパスタをボウルに入れて絡める(パスタに汁気を持たせる)
・少し冷ました茹で汁を卵黄に溶いて火を止めたパスタに和える
のどちらかをおすすめする。
素人としては火がついたフライパンに卵黄ソース加えると結構失敗したので
混ぜて仕上げるスタイルをとる。
あんまりソースがボテっとして濃い場合は少しずつ茹で汁を加えたり
そこら辺はぺろぺろ味見しながら整えるのはいいと思う。
私はボウルで和えて仕上げるスタイルにした。
トングでネジネジしながら盛り付け。
追い胡椒、追いチーズをすることで
めっちゃいい感じのイタリアンのそれの雰囲気が醸し出されて
いよいよローマな香りが漂ってくる。
グアンチャーレも非常にワクワクする焼き目に。
実食の時
ohマンマ...
サイゼリアみたいな音楽用意しとけばよかったと後悔するくらいに
めっちゃ本場感ある味だった。
自宅でこんなん作れるのか。。
グアンチャーレを使う理由がよくわかった。
ベーコンもめちゃくちゃ美味しいし、薫香がある味わいもオススメだし、大好きだけど、
これはなるほど、と感じてもらえるはずである。
味わいや食感は別物だった。
ハマりすぎて結局次の日もカルボナーラを作った。
オーバル皿に盛るとなんかまた映える。
2週間かけて料理(素材)を作るのはさすがに初めてだった。
多少面倒な部分もあるし、おすすめするかといえば他のもので代用するのが早いし出費も小さい。
ただ、敢えて言うならその一口にたどりついたときの感動は体験込みで計り知れないものになると思う。
今時、電子レンジで1分で食べられるようなものも沢山ある。
2週間かけて作る超スローフードは馬鹿げているけど、また作ろうと言う気持ちにさせてくれた。
なんせ途中から何かを育てているような、慈しみの心が芽生えるんである。
毎日様子を伺って、観察していた。
塩漬けのトントロを。
というわけで美味しいカルボナーラを楽しんだと言う日記でした。
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