人間の終着駅
最近、人間はどんな進化を辿っていくのだろう、ということについて考えている。
こんなことを考えて、何の意味があるのかと思った人もいるだろう。このnoteを読む5分くらいは考えたっていいじゃない。ぼくに付き合ってもらうよ。何たって時間があるのだから。
哲学だって同じようなものだ。奴隷制度が出来て、市民が労働する必要がなくなり、考える時間が増えたから生まれたのだ。
「この世界はなにで出来ているか。」について真剣に考えて、水だの、火だのといっていたころから、2千年以上経ち、今日の科学技術があるのだ。
意味がないなんてことは、きっとない。
話はそれるが、よく小学生とこんな類の話題で盛り上がっている。子どもの発想はとてもおもしろく興味深い。そこに専門的な知識なんていらない。機会があるなら、ぜひあの小さな哲学者どもと語り合って欲しいものだ。笑
収斂進化
おそらく、ほとんどの人がこの言葉に馴染みがないのでは無いだろうか。ぼくもつい最近、理科の授業の準備をしているときに初めて知った言葉だ。
収斂進化（しゅうれんしんか、英: convergent evolution）とは、複数の異なるグループの生物が、同様の生態的地位についたときに、系統に関わらず類似した形質を独立に獲得する現象である。 （Wikipediaより引用）
簡単に言えば、違う生物がある環境に適応するよう進化した結果、同じような特徴をもつようになる、ということだ。
例えば、モグラ（哺乳類）とオケラ（昆虫）は当然まったく違う種類の異なる生物である。しかし、両者は土の中という環境下に適応し、土を掘るための爪が同じ形に進化しているのだ。
調べてみて欲しい。ぼくは虫は苦手だからここに画像は貼らない。意外と可愛かった気がする。
つまり、進化というものは環境によって引き起こされるということだ。
生物学者が聞いたら、あまりにも大雑把な解釈で呆れられるかもしれないが、まあ今回は考えているだけだから許してください。
じゃあ人間は？
人類の形質としての最大の進化は、脳の大きさだろう。2足歩行で姿勢が変わって、脳に流れ込む血流の量がなんたらかんたらと聞いたことはあるが、まあ理由はどうでもいい。
ぼくが疑問に思っていることは、環境によって進化が起きるのならば、人間にとっての環境とはなにを指すのかということだ。
先の収斂進化では、モグラとオケラの例を出したが、両者は土の中という自然環境に適応したわけだ。
人間はどうだろうか。我々が普段さす環境という言葉は、そのまま「社会」や「人間関係」という言葉に置き換えれるのではないだろうか。
それもそのはず、人間は自然環境を改変していくことによって生活している。自然環境に合わせるのではなく、人間に合わせて自然環境の方を改変しているのだ。
モグラは土の中で生きているが、ぼくたちは人間社会という環境の中に生きているのだ。
どう進化していくのか？
形質的特徴は、地球の環境が激変しない限りさほど変わらないだろう。だが、人間社会は違う。目まぐるしく変わっていく。10年前の常識や価値観のままでは、今の社会では生きてはいけない。
文字通り生きるか死ぬかというほどの環境の変化である。
ならば、人間の進化は社会の変化とともに起こるはずだ。人間に収斂進化のペアはいない。
社会の変化とともに進化するのだとしたら、変わるのは人間の行動や生活様式だろう。それはみんなも肌感覚で感じているはずだ。
たとえば、数年前までなんのことかさっぱりだったクラウドファンディングや投げ銭などのサービスは、今じゃごく身近なものになった。オンラインサロンなどの新しいコミュニティーも形成されていっている。
進化は螺旋階段をのぼっていく
投げ銭だって、コミュニティーだって昔から無いわけではない。
もともと、小さな集落というコミュニティーのなかで、独自の経済の流れがあったのだ。それが、大きな都市になり、世界が繋がり、拡大していったものが飽和状態を迎えて、縮小の流れをたどっている。
揺り戻しの中で、単に昔の姿に戻っているのではなく、技術の進化もともなって新しい形になっている。振り子ではなく、螺旋階段を上っているように進化しているのだ。
そうであるなら、人間の進化の終着点はないのかもしれない。土を掘るのに特化した形になったモグラやオケラは、土の中という不変の環境の末、今の特徴をもった。
僕たちの環境に不変というものはない。だからこそ、どう進化していくなんてだれにも分からない。ここまで書いてきてなんだが、終わり方もよくわからない。
それでも、考える事に意味があると思う。
僕たちはいったいどこに向かっているのだろう。
＊ぼくのnoteにおけるテーマは「考えるきっかけをつくる」です。大喜利のお題みたいなものです。ぜひフォローしてください。そしてみんなはどんな風に考えるか教えてください。
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