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Cognitive Therapy(認知療法)

敗血症ガイドライン:SSCG2021について紐といていきます。

今回はその中でもCognitive Therapy(認知療法)について解説します。

そもそも認知療法って何?
って方が多いかと思います。

まずはPICS(集中治療後症候群)では長期的な認知機能の低下が問題となることを知って頂ければと思います。ICU退室1年後の25%に軽度のアルツハイマー病と同様の認知機能の低下を認めたとの報告もあります(1)。

集中治療における認知療法とはこの認知低下を予防するための取り組みです。例えばパズルをしたり、数字のゲームをしたり、記憶力向上のトレーニングをしたり様々な方法があります。

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ICUでは48時間以内の早期リハビリテーションが重要といわれておりますが、このような早期の認知療法も重要なのでしょうか?

それを調べた研究があります。
早期リハビリテーションに早期認知療法を併用するとどうなるでしょうか。

Brummelらは早期認知療法を併用することが実行可能であり、安全であることを証明しました。しかし、退院3か月後の認知機能には有意な影響はありませんでした。しかし、この研究では介入群が18人と対象患者が限られていますので、早期の認知療法がどれくらい有用か今後の研究が待たれます(2)。

しかし、現時点では十分なエビデンスがないため以下のように結論付けられております。

「CQ90. 早期認知療法を推奨する十分なエビデンスはない」

今後の研究の結果では、いつの日か早期リハビリ、早期栄養、早期認知療法といわれる時代がくるかもしれません。

研究ってやっぱり重要ですね。

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参考文献

1. Pandharipande PP, et al. Long-Term Cognitive Impairment after Critical Illness. New England Journal of Medicine. 2013;369(14):1306-16.
2. Brummel NE, et al. Feasibility and safety of early combined cognitive and physical therapy for critically ill medical and surgical patients: the Activity and Cognitive Therapy in ICU (ACT-ICU) trial. Intensive Care Med. 2014;40(3):370-9.


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