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「コーチングハンドブック」 他者を支援されている全ての方へ:第1部 コーチングの基礎 第1章 質問の効果

NLPで最高の能力が目覚める コーチングハンドブック 知識と経験を最大化するセンスの磨き方 山崎 啓支 (著) を読み、私の感じたままを記載していきます。

今回は、第1部 コーチングの基礎 第1章 質問の効果 です。

第1章 質問の効果

この本の最初は、「なぜ、質問なのか?」 の問いから始まります。

コーチングは、コーチがクライアントに質問をすることで、進みます。
あらためて、「なぜ、質問なのか?」と聞かれると答えがでないのではないでしょうか?
この本自体が、読む側に問いかけています。

この章では、「空白」「焦点」が重要なキーワードとして出てきます。

「焦点」とは、人間の意識は、同時に2つ以上のことをとらえるのが苦手であるため、一つのことに意識が向いている状態のことを言います。

「空白」とは、脳にできた「わからないという状態」ことです。
脳は、「わからないという状態」を嫌うため、「空白」があると、その「空白」を埋めようと、寝ている時も、無意識(潜在意識)までを使ってまで、答えが出るまで考え続けるというものです。

BMWが欲しいと思って、街を歩くと、BMWがやたらと目につくようになる経験を皆さんはお持ちではないでしょうか?
BMWに焦点をあて、脳にその空白を作ることにより、脳が勝手に、BMWを見つけてくれるようになります。

そして、この章では、この「空白」と「焦点」をつかって、コーチングとは何かを語っています。

・ コーチングの本質は1つしかない焦点を、どこにむけるか? (Page24)
・ クライアントにどのような質問をしたかよりも、クラアントの焦点がどこに向かったかの方が大事ということになるのです。(Page24)
・ コーチングの質問によって、変化するための最良の「空白」をクライアントの脳に残すことができるのです。(Page30)
・ コーチングの本質とは「従来通り行ってきたもの(「焦点」と「空白」)の質を高めること」だとわかるでしょう。(Page38)
・ コーチングとは、これまで惰性で(無意識的に)使ってきた「焦点」と「空白」を主体的に選択して生きていけるようにするものなのです。(Page38)
・ ネガティブな人は、ネガティブなものしか見えない(Can't)のではなく、ネガティブなものしか見ていない(Don't)(焦点をあてていない)のです。コーチングは、質問により普段見ないことに焦点を当てさせます。これが、無意識なパターンを打破するきっかけとなります。(Page39)
・ コーチは「焦点」と「空白」が人生の方向から出来事の反応の仕方までを決定しているということを知っています。(Page39)
・ コーチングによって、人間を停滞させる無意識的なパターンに気づき、意識的に肯定的な結果を出すための焦点と空白を選択することができるようになるのです。(Page39)

私が気がついたこと、実践していること

第1章は、最初の25ページほどの章です。
最初、この本を読んだ時はあまり感じませんでしたが、プロコーチになり、読み返してみると、コーチングの基礎として、もっと、もっと、この章を理解したいとの気持ちで今回は読みました。
著者も、この章の冒頭で、"コーチングを一通り学んだという方も必ずお読みください"と言っています。

コーチングはクライアントに、様々な視点から、視野を広げたり、思い込みや囚われに気づいたりするような質問を投げかけます
それによって、クライアントは、選択肢が増えたり、あいまいな点があきらかになり、自然と行動したくなったり、自分に対する気づきや学びを深めていくことができます。

私自身、質問の重要性を理解しているつもりであっても、本の冒頭で「なぜ、質問なのか?」との問いを受けると、質問の重要性は理解していたつもりでも、きちんと説明できない自分がいました。

この章を読んで、質問により、クライアントの”焦点”が移り、そして、その”焦点”が、クライアントの脳に”空白”を作る。
そして、その”空白”が、無意識に解を求めて、新たな”焦点”を作り出す
このような、循環を作り出すことによって、クライアントの選択肢が増え、あいまいな点があきらかになっていく、それが、質問であることを理解しました。

そしてそのような循環がつくりだされた環境こそが、コーチングの時間であり、その思いで私はコーチングを実施しています。
私が、コーチングで質問をする際は、”焦点”と”空白”、特に、クライアントの”焦点”が今どこにあるのかを意識しながら、コーチングを行うことを心がけるようにしています。

また、”焦点””空白”にも質があり、”焦点の質””空白の質”がそのクラアインとの人生の質を決めることになる点も重要と感じています。
人は、1日に何度も(本では、800回以上と書かれいます)自問自答しています。
そして、自分自身も、ほとんど惰性で行っている、つまりは、無意識に行っている 800回以上の問いの質を大切にしたいと考え、日々暮らすようになりました。

本の中で  ”ネガティブな人は、ネガティブなものしか見えない(Can't)のではなく、ネガティブなものしか見ていない(Don't)(焦点をあてていない)のです(Page39)”  と書かれている部分があります。
これを変えるためには、ネガティブなものしか見ていないことに気がついていないことに、まずは、気づく必要があります。
気づいていないことは変えられませんので、まずは、気づくことが重要だと思います。
コーチングでは、この無意識的なパターンに気づき、意識的に肯定的な考えも選択できるようにしていきます。

しかし、ネガティブを否定しているわけではありません。
ネガティブにも良い面が必ずあります
ネガティブにより何を得ているのか? どんなメリットがあるのか? 何を守っているか? を考えることにより、肯定的な考えも選択できるようにご一緒に考えさせていただいております。

また、クライアントの方をニュートラルで見ることも心がけています。
ネガティブなパターンのクライアントに対して、コーチがネガティブな人と思ってしまっては、コーチの気持ちがクラアインに伝わってしまい、クライアントの方は、ネガティブなものに気づくことができません。
コーチが焦点を変えれば、クライアントの焦点がかわります。
やはり、コーチがクライアントの力をどれだけ信じることができるかが重要とあらためて感じています。


これで、第1章は終わりです。
第1章から、読みごたえがあります。
はじめに書かれているように、扱っている内容が「センスの開花」のようなつかみどころがないものであるため、答えが書かれているわけではありません。
それゆえに、また、違う日に読むと新しい気づきがあるとも言えます。
これから、第12章まで、お付き合いいただければ幸いです。

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