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よそのおばぁちゃんの育児サポート報告(手づかみ食べできたよ)

今日、我が家に来てくれたのは、生後数日で養子縁組して、知人夫妻のところで育てられている11か月のK君とそのお母さん。くりっくりの目がかわいくて、血がつながっていないお母さん(手続きが終わったら実母になる)によく似ています(似ていなくてもいいんですけどね)。

かつて日本において赤ちゃんを里子に出すことはよくあることでしたが、
最近は、不妊治療が進むほどには養子縁組は進んでいません。

何度も書いていますが、不妊治療に苦しむ多くのカップルに、是非、検討していただけたらなあと思います。特別養子縁組がもっと進めば、最初から子育てができて、親子関係も本当に近似するでしょう。せっかくの関係性だから、赤ちゃんが小さいときからしっかりと子育てに取り組んで、一からいい関係を目指してほしいなあと思います。


さて、実の親子ではない、なんてことは、最初に一瞬うかがっただけで、
日頃から健忘症の私のことですから、あとはもうすっかり忘れてしまって、一緒に楽しい時間を過ごしました。

とっても良く育っていて、みんなにかわいがられて育ってきたんだなあと思います。

一緒にお昼ご飯を食べたのですが、私の作ったシチューをおいしそうに食べてくれること!!昨日2時間煮込んでおいた柔らかいお肉も、いろいろな野菜も、オーサワの野菜ブイヨンと牛乳で味付けたスープも。
でも、自分で食べないで、一口大にしたものをもらえるのを待っています。

私が、具を手で持てるようにちょっと大きめに切って、目の前のお皿に置いたら、手をほんの少し伸ばしかけるのだけれど、決して自分で持とうとはしません。本当に欲しくなると、口を前に突き出して、キーキー言いました。食べたいのだけれど、自分の手で持って食べるということを、今まであまりしてこなかったみたいでした。今どきの赤ちゃんあるあるですね。

そして、フォークや箸を持とうとするのです。まだ手づかみ食べもできないのに。あ~そうかあ。観察力のある子だから、大人たちが道具を使って食べているのを見て、自分もそうしようとするのかあ、と思いました。

おなかが空いているようだったので、ちょっとずつ口に入れてあげながら、私自身が手で食べるところを見せると、じーっと私を観察しています。
手の動きと口の動きと歯で食材を噛んで口に入れるところを大げさにゆっくりして、おいしそうに食べてみせました。

加えて、彼の手をきゅっきゅっと触って刺激したり、具を持ちやすいようにして渡したり、少しずつ少しずつ、自分で食べようか~と声をかけつつ、具体的に誘導していきました。

最初は何をされるんだ!そんなのやだ!という感じで、自分で食べることを拒否して、どうしてスムースに食べさせてくれないの~~とキーキー言っていたのですけれど、食べたさが勝ってきて、なんとかしたいという気持ちが出てきています。

自分で食べようとする→でもどうしたらいいかわからないし、うまくできない→食べさせてもらう→もっと早いスピードで口に入れて欲しいけれど、私があげない→お母さんもどうしようかと様子を見ている→すぐにもらえない→何となく手が動いている→でも持てない、の繰り返しでした。

でも・・・しばらくするうちに、何回かは自分で口に入れられるようになってきて、やった~~。

もう準備万端整っていて、あとほんのちょっとのところだったんですね。

時間をかけたお昼ご飯は、おなか一杯になったところで終わって、
一旦、室内で自由に遊んで(めだかのいる鉢に手を突っ込んで、水をぐるぐるかき回し、ばしゃばしゃはねさせる、とか。びしょびしょ(笑))から、近くの公園に行きました。

いろいろなことにチャレンジする自分の子どもに、
「この子、こんなことできるんだ~?!」とお母さん。

今までここまではいろいろやらせていなかったようで、ちょっとしたコツ(たとえば、靴を履かせるよりもむしろ、靴下も脱がせて裸足で遊ばせてあげるとか、ちょっとした障害物を超えたり坂を上り下りしたりできるところに連れて行くとか)を見せたら、赤ちゃんは新しいことがどんどんできるようになって楽しそう。

しばらく遊んでからまた家に戻って、果物を出したら、お昼ご飯のときはなかなか椅子に座らなかったのに、両手が使えるように椅子に座ることを覚えて、今度はリンゴと柿を自分でつかんで食べ始めました。
おいおい、それを全部口に入れたら大きすぎて喉が詰まるよ~~
もう少し小さく切ってあげるね。やった~~。

ほんのちょっとのコツ。おばあちゃんが知っているコツ。子どもの見方がわかると子育てが楽しくなる。そんな時間だったと思います。

社会で子どもを育てる。いろいろな人とのかかわりの中で育つ。

私の方を何回もじ―――っと見て、学ぼうとしていた目は、
授業に集中している子どもたちが先生をじ―――っと見るのと同じ目でした。

※ この文章を読んで、わ、私たちも早く教えなきゃ、と思ったケアギバーがいらっしゃるんではないかと思うので、注記します。

 私のやったことは、教える、というよりも、
  その子の発達のタイミングで、
  スモールステップで(発達の最近接領域を意識して)、
  学ぶ機会を与えて、
  自分でやるかどうかは選択させる、です。
そして、できたら、一緒になって喜ぶ。
できなかったら、子どもが問題ではなくて、
大人のやり方が未熟ということ!!
(そういうときは、自分の成長をゆっくり見守りましょう(笑))

#赤ちゃん #発達 #子育て #社会で子どもを育てる #おばあちゃん #一般社団法人ジェイス #寄ってたかって子育て





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