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踏み出す一歩を後押し

教員の役割、というといろいろあるけれど、
子どもが前に一歩踏み出す、その背中をそっと押すことを大切にしたい。
最近、それができたかな、と思うことが2つ。

その1 留学のプランニング

まずは、12月の個人面談で、通訳士になりたいと言った生徒。
自動翻訳できない、人間の感情や文化、背景までも伝えられる人になるには、日本以外の国を体感するのは必須じゃないかな?という話をして、奨学金つきの留学の案内などをした。考えたことはなかったようだけど、韓国の高校に進学しようかな?!など、いろいろ

1月、県の国際交流センターで留学相談会のチラシを印刷して渡し、当日は私もすっかり忘れていたところ・・・「行ってきました!よかったです!」とうい報告。高校2年の夏にボストンへ行って、大学は留学、という現実的なプランができていた。

その2 伝統工芸にかかわる人の話を聞く

もう一つは、こちらも12月の面談で、伝統工芸の仕事に就きたいと言った生徒。ネットでたくさん調べて、就職の厳しさなども話をし、でも、諦めるのではなく実現可能な方法を探ろう!と話をしていた。そして、とある工房を見学させていただく。こちらが恐縮するほど手厚く対応していただき、進学を検討している高校でのリアルな話を聞いたり、制作の体験まですることができた。

体験の価値

ネットで何でも調べられる、自宅にいながら人の話を聞くこともできる。そんな時代だからこそ、「本物の体験」に価値があると思う。言葉以外から伝わるもの、どんな人がどんな表情で伝えているか。そして、実際に体験して、自分は何を思うのか。

一歩踏み出す勇気

今回の2件について、海外留学や、伝統工芸への就職が実現するかどうかよりも大切なことは、子どもたちが「行動した」こと。中学生が知らない大人に会いに行くことは、きっととても勇気がいる。でも、会えばきっと、人と会うことや体験することの価値を実感できる。だからこれからも、行動しようと思ってくれることが願い。一歩踏み出すことさえできれば、彼らはきっと自分で進む。

情報を集めること

では、知識に価値がないかというと、もちろん違う。どこへ行くか?誰に会うか?情報を集めないといけない。そもそも、今回の2つの例でも、本人が通訳士や伝統工芸に興味を持っているという情報を私がキャッチできなければ、実現しなかった。子どもたちは、暗記の方法よりも、情報の集め方を知ること。私は、子どもの一歩を後押ししたければ、彼らが何に興味を持っているか、アンテナを張っておくこと、対話することを、大切にしなければ。



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