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野生のロボット

ロボットとは究極の人工物である。
「野生」という言葉とは相容れない。

そのせいだろうか。
「野生のロボット」という言葉を口の中で転がしていると
いろいろな思いがわいてくるのである。

作者は、絵本として表現したらしく
日本の本としてはいわゆる絵本の体裁ではないのだが
絵がたくさん載っている。


「人間」は誰もいない


擬態するロボット


イメージとしては、アイロボットのお手伝いロボットや
ラピュタの、庭師ロボットの感じである。


このロボット「ロズ」は
他のロボットたちと一緒に梱包され、出荷される途中で
船が嵐に合い、沈没し、たまたま島に流れ着いた箱に入っていた。
島にたどり着いたのは五箱だったが
岩に激突して壊れたりして、ロズの箱だけが無事に上陸した。
箱を開けたのは、ラッコ。
たまたま、首の後ろの起動スイッチを押し、ロズは動き出す。


人間はいないので
植物に擬態したりしながら
動物の言葉を習得し、
その後
たまたまガンの卵を育てることになる。

動物たちとの関係がなんともいえずほのぼのしている。

冬が厳しい無人島で
生き物が凍死していくので小屋を作って火を少し使ったり
ガンの子が「渡り」をするのを見送ったり。

自立学習型ロボットなのだろう。
「動物たちを生かすには」という目標も設定できるのだろう。
ロボットだから
夜、休まなくても働けるのだろう。

だよね~
でもさ~  なのである。




それから、ロズを回収するロボットがやってくる。





最後が少しびっくりしたので
続編を読むしかないと思わされた。



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