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『GeeBeeパーツコレクション』でノスタルジックタイムスリップ!

 みなさん、「ゲームボーイ」は好きですか? え、「白黒なんだって。つまんないね」だって? アレックスキッドのおにぎりの具を抜くぞ

本記事は、2023年4月11日プレイ時点での内容となります。

開発者の愛が詰まった「美術館」

 本作はGeeBee氏が「GB Studio」で開発したブラウザ専用の作品。GeeBee氏の愛した作品が「美術館」のように並んでいるのが特徴。更にはGB風のイラストや音楽、ミニゲームまで楽しめる作品となっている。個人的には製作途中のツイートを何度か拝見していたので、「ついに来たか」と嬉しくなった作品。プレイ時間は30分~1時間ほどあれば、ほどんどの展示を堪能することができるかなと思う。

 タイトルからもわかるように、小ネタが多い。おそらく『メダロット』の「パーツコレクション」が元ネタだろう。個人的には「パーツコレクション2」から『メダロット』をプレイしたような記憶があるので思い出深い。

往年の名作から最近の作品まで、GB風でデメイクされた「美術館」

 ファミコン世代には突き刺さるようなラインナップ。『東海道五十三次』や『ポートピア連続殺人事件』といったファミコンの有名タイトルから『ファイナルファンタジー4』、『カードヒーロー』といったSFC、GBの名作もズラッと並べられている。中には『与作よさく』という知識でしか知らない作品もあり、底知れなさを感じた。

 その間には『雀魂じゃんたま』や『シュタインズ・ゲート』といった現代に近い作品も並んでおり、上手くGB風に仕上げられていて驚く。

ポンにゃ

音楽も楽しめる「美術館」

 現実の美術館と同様に各作品が壁に飾られているのですが、足元のタイルにも注目してもらいたい。『ワギャンランド』や『ドラゴンクエスト2』などを表すタイルだが、これを踏むとその作品のBGMが流れる仕組みになっている。王道な選曲から通好みな選曲まで、まさにオタクの心に刺さるようなラインナップが素晴らしい。様々な場所でBGMが変わるが、どれも一級品のクオリティなので聴いていて飽きない。

舐めてはならない、ボリュームのある小ネタとミニゲームの「美術館」

 「ミニゲーム」と聞いてパッと終わるようなものを想像していたのですが、そんなことはなかった。特に『アトランチスの謎』をモチーフとしたミニゲームは難易度も高く、小ネタもふんだんに盛り込んだ大ボリュームなものとなっていた。最終ステージでは悶絶して欲しい。

絶望の「42TH ZONE」

 小ネタはゲーマーならつい反応してしまうような細かいものが多い。「ロトの墓」や「はんにんは○○」など、スキあらば差し込まれる小ネタの波を見逃すな

『リンクの冒険』でお馴染みのネタ
『ゼルダの伝説』体験コーナー

不親切な側面もある「美術館」

 それぞれの展示の内容は素晴らしく良いのだが、ゲームのシステムとしての不便さも見えてくる

移動が大変

 かなり広い作りになっているこの美術館には、広すぎるからこそ起こる不便さが見えてしまう。それは移動だ。基本として歩いて移動することになるのだが、目的地まで一気に飛べるファストトラベルがあると良かった。一番最初に歩くスピードを設定できるタイルがあるのは親切。

『ボンバーマン』の「ローラースケート」

マップがない

 先に書いた移動の問題と併せて気になるのがマップがないこと。かなり広く、全てを見尽くしたい衝動に駆られるのだが、どこになにがあるのか、どこまで見たのか、見てない場所はないか、というのがプレイヤーの記憶頼りなってしまうのがもったいない。「開拓していく面白さ」というのももちろんあるけど、現代のゲーマーにはちょっとツラいかもしれない。

どうやったらいけるんだっけ、みたいな

取得したアイテム一覧がない

 『アトランチスの謎』のミニゲームでは「おたから」をたくさん入手できるのだが、一部イベントで使用されるもの以外は存在感が薄い。また、何を取得したのか、アイテムの全体量も把握する術がないので見逃しているのか、ここにはもうないのかが後で確認することができないのが不便

アイテムの元ネタとか詳細も知りたい
これは『忍者ハットリくん』の忍術の1つかな

セーブポイントが一箇所のみで、オートセーブ非対応

 中盤に配置されている2体の女神像のうち、左側に話しかけることでセーブすることができるのだが、これが1箇所のみであるため、いちいちここまで戻らないといけないのが面倒だった。最近はオートセーブの作品も多いため、その感覚で美術館を堪能したあとにサクッとブラウザを閉じてしまう人も多そうな気もする。油断すると苦労が水の泡になってしまい、次回のプレイへの意欲が低下しそう。ミニゲーム中以外の場面でセーブできるようにしてくれると嬉しかった

ここ

愛に溢れた、訪れるべき「美術館」

 先に挙げた不便な点は、良くも悪くも「レトロゲームを体感させるような1種の演出」かもしれないな、と思ったりもした。何よりも開発者の愛が溢れた作品であり、特にファミコン世代の方には「あったなぁ」と思わされるものが多くあるのではないかと思います。最後のイベントで語られる熱いメッセージは、自身の手で見てもらいたい。入場料は無料となるので、ぜひとも訪れてみてはいかがだろうか。

げえむくりあー

 それでは。

 おわり。

ちょっとした攻略情報

 『アトランチスの謎』のミニゲームで、個人的にメモをしてたスプレッドシートを貼っておきます。ステージに迷った際に参考程度に見てもらえればと思います。


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