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【勝手に人生相談 No.397】思い出の品をためこむ夫 ( 香川県・50代女性)

▼ご相談内容▼

還暦を控えた夫が実家から「青春時代の思い出の品々」を持ち帰っては我が家にため込み、困っています。

ほこりまみれのギターや、変色した「シートん動物記」全集。

断捨離をめざす私が捨てようとすると怒ります。

夫の懐古趣味をやめさせ「あんたの青春はとっくに終わったの」と納得させる方法はないでしょうか。

香川県・50代女性

▼やまのぼ回答▼

 残酷なお話をいとも軽やかにお話しできる、あなたの方が責められるべきでしょう。断捨離とは何でもかんでも捨てると言うことではありません。

 還暦を控えたご主人が、過ぎ去りし青春時代の思い出がいっぱい詰まった品々に思いを馳せるという行為が、理解できないあなたの心の余裕のなさを問題視されるべきだと思います。

 物はあくまでも物でしかありません。が、それに纏わる思い出があることで、ただの物でなく大切な物に変身するのです。

 ところで、サミュエル・ウルマンの詩「青春」の一節に次のように書かれています。「青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。」

 お話をお聞きして、何度となく聴かされた、この詩の一節を想起しました。

 ご主人は何度となく、青春を生きておられるのです。それは、思い出の品があればこそ可能なのです。その時こそ「青春」そのものなのです。

 でも、この行為を止めさせる方法は、たった二つだけあります。

 そのひとつは、ご主人が思う存分「青春」に浸り、飽きてやらなくなるのを待つことです。もう一つは、あなたがそれを、優しく眺めていられる、心の余裕を養うことです。

 


▼次回のご相談予告▼

 次回の【勝手に人生相談 No.398】兵庫県・30代女性のご相談です。「結婚がしたい」を、予定しております。

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