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【超短編小説】明(その1)#140字小説

春の星々140字小説コンテスト 応募作品

季節ごとの課題の文字を使ったコンテストです。

父の介護は近くに住む妹に任せっきりだった。今夜が峠だと知らされ、最終の新幹線で駆けつける。トイレに立った妹に代わって、絡まる痰を除いてやろうと吸引機を父の口元へ運ぶと、物凄い形相で私の手を払いのける父。積年の不義理に謝罪の言葉も言えず、許しの言葉もなく、明け方呆気なく父は逝った。

明(その2)も読んでみよう!👉

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