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ベースボール・ファッション〜スパイク編〜

 筆者、のぼ〜る広報が野球で使われる用具を紹介しそこから分かることを紐解くことで、プロ野球選手における"おしゃれ"とはなんなのかを追求していく、題して「ベースボール・ファッション」。
 第六回は、様々なカラーバリエーションがあるスパイクです。

野球のスパイクと他の競技のスパイクは違うの?

 野球に限らず、サッカーやラグビー、陸上など、様々な競技で着用されているスパイク。

野球で着用されているスパイク。

 では、そのスパイクは競技によって違いはあるのでしょうか。
 まずラグビー。

 ・ラグビーはスクラム時に長時間踏ん張る

・タックルやダイビング時にスパイクと地面が擦れる

・ラック時やボール争奪戦時にスパイクと地面が擦れる等々

非常に激しいプレーの連続でスパイクに受けるダメージも多くなります。

そのため、簡単にアッパーが破れたりスパイクが壊れたりしないように

ラグビースパイクは耐久性が重視され頑丈にできているのが特徴になります。

Kohei’s BLOG サッカースパイクブログ 2019年9月27日 20:20配信の記事より一部抜粋。

 と、ぶつかり合いの多いラグビーのスパイクは、物理的なダメージに耐えやすいよう頑丈に作られているようです。

 次にサッカー。

 スパイクは靴底に突起(スタッド)があり、プレー中に滑りにくいよう工夫されています。種類はプレーグラウンドのコンディションに合わせて、天然芝用・土グラウンド用・サッカー用人工芝用の3つ。スパイクは、他の2つのシューズに比べると、地面からの突き上げが大きく、足への負荷がかかりやすくなります。

SPORTSAUTHORITY の記事より一部抜粋。

 芝生の上を90分走り続けるので、滑らないよう突起が他のスパイクよりも多く付けられているようです。また、スパイクの先が尖っていないものが多いようです。

 そして、野球。

 野球はバッティングやピッチングなど「静的」な状態からの動作が多く、機敏性よりも、パワーの伝達効率が重要な要素になります。そのため、歯を接地面により強くくい込ませるため、歯が鋭利にする必然性がある。

それに比べ、サッカーは強いシュートなど、パワーが必要になる動作もありますが、フェイントやドリブル等の「動的」な要素も重要になってくるため、歯をそこまで鋭利にする必要がない。

そういったスポーツのスタンスの差から歯の形状の違いが出来て、引っ掛かりの強弱につながったということを、スパイク探ししているうちに感じ取りました。

LaBOLA とりすたd(過去形)さん 2015年1月4日 10:38配信の記事より一部抜粋。

 と、配信時期がだいぶ前のため今では少し変わっている可能性こそあれど、野球のスパイクの方が、スパイクの先が尖っているようですね。
 スパイク1つ取っても、どれも特徴が違うのって奥が深いですよね。
 また、陸上のスパイクの先端は針の筵のようになっており、これが1番踏むと危ないそうです。

スパイクの歯の素材は何があるの?

 野球のスパイクの先端(歯)には主に「金属」と「ポイント」という2つの素材があります。
 金属は文字通り歯の部分が金具となっており、「ポイント」は歯の部分が樹脂やゴムでできたものになっています。
 もちろん金属スパイクは金具なので履いてプレーし、クロスプレーなどがあると危ないです。そのため、少年野球では金属スパイクは基本禁止となっていますね。

 小学生のうちはポイントスパイクを履いて、中学や高校に上がると金属スパイクを履く、これが自分が1段階成長できたと感じる人も多いようです。
 金属スパイクの最大の魅力は、土を掴むそのグリップ力。鋭利な分土の深くまで歯が食い込むので、投球や送球にも好影響が与えられます。
 しかし、最近ではプロの選手でもポイントスパイクを履くという選手も出てきています。樹脂やゴムでできている分、金属スパイクよりも疲れが出にくいらしいです。実際に使用していた巨人・大城卓三選手は、

 ポイントスパイクの一番の魅力は疲労軽減ですね。キャンプとか練習のときとか一日中スパイクを履きます。以前は金具スパイクを履いていたのですが、ポイントスパイクに変えてから、翌日起きたときに足だけじゃなくて体の方も疲労が軽くなりました。
バッティングや守備練習でも、金具スパイクと遜色ないぐらいしっかりしているので、一度履いて試してください。

ミズノ公式オンライン LIGHTLEVOシリーズ広告より一部抜粋。

 と、疲労感の軽減をアピールしていました。
 どちらを履くかは自由ですが、金属の光を反射する感じや樹脂の白が黒いスパイクに生える感じなどには違ったおしゃれがありますよね。

様々なカラーバリエーションがあるスパイク

 しかし、スパイクの最大のおしゃれポイントといえば、そのカラーバリエーション。
 高校野球では現在、原則として黒色のみ(最近では熱中症対策のため白色も認められています)の着用が認められていますが、プロの選手を見ると目を奪われるのはそのカラフルさ。
 単色だけでなく数色を組み合わせたようなスパイクも多くあり、その全体数は数えきれないほど存在します。
 「野球 スパイク」と検索しようとすると、サジェストに「おしゃれ」と出てくるだけあって、やはりスパイクはたくさんの色がありますよね。

スパイクとユニフォームを結ぶバンド

 皆さんは、試合を見ている途中、主に投手がスパイクにバンドを引っ掛けているのを見て気になったことはないでしょうか。
 これはスパイクではなくユニフォームのパンツの話になるのですが、「足掛けストレートパンツ」という種類のパンツには裾にスパイクを引っ掛ける「足掛け」というバンドがついており、それをスパイクに引っ掛け、スパイクが脱げることを防止するという効果があるそうです。
 この足掛けにも色んな色があり、特にチームカラーの足掛けがたまに見えたりするとたまらなくなりますね。

おしゃれな選手とスパイクの組み合わせ3選

 今回も例の如く、筆者の独断と偏見でおしゃれな選手とスパイクの組み合わせを3つ紹介していきたいと思います。

1 五十幡亮汰選手×水色スパイク

日本ハム・五十幡亮汰選手。俊足が爽やかを携えて駆け抜けますね。

 1組目は、日本ハム・五十幡選手と水色スパイク。五十幡選手はミズノのスパイクを着用していますが、ビジターユニフォームのベースが水色なのでとても合っていますね。ストッキングが水色なのもとても良いです。

2 佐々木朗希選手×黒色スパイク

ロッテ・佐々木朗希選手。オーソドックスな着こなしに黒色のスパイク、そしてこの足上げは誰もが見惚れます。

 2組目は、佐々木朗選手と黒色スパイク。ノーワインドアップから高く足を上げて投じるフォームでは、やはり上げた方の足である左足のスパイクに目が行きますよね。
 そこで、オーソドックスな着こなしをしている佐々木朗選手が黒色のスパイクなんか履いていたら見惚れてしまいますよ。黒色を選んでいるは高校時代の名残なのでしょうか。普段からあまりお金を使わないそうなので、馴染みのある黒色を貫いているのでしょうね。

3 小郷裕哉選手×赤色スパイク

楽天・小郷裕哉選手。赤色スパイクに黄色のロゴが入っているところが細かいおしゃれを感じます。

 3組目は、小郷選手と赤色スパイク。スパイクの色自体は赤というよりも楽天の燕脂色に近いのでしょうか。そのスパイクにミズノのロゴが黄色で入っているところがチラ見えするのが狙っていないおしゃれという感じがして素敵です。

スパイクから紐解いた"おしゃれ"

 今回は、スパイクのおしゃれについて紐解いてみました。スポーツ・競技によってもスパイクは特徴が違っており、野球に使用するスパイクの中でも金具の種類などが変わってきました。
 さらに色のバリエーションもあり、黒から始まり水色や燕脂色など、チームカラーのスパイクを履く選手もいました。
 以上より、

プロ野球選手におけるおしゃれとは、機能性や素材を含めてどれだけ魅せられるか

 だと筆者は考えました。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

出典・画像引用元

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