伴走者 #スポーツ写真展

画像1 いやいやちょっと! いくらすぐ乾くからって、さすがに水かけすぎでしょ。いえ、いいんですよ。ちゃんと吸水用にスポンジ用意してますから。とりあえず3枚あればいいですかね。ホームベースの周辺、とくに念入りに吸っときますか。
画像2 え、スポンジ足りないんすね。ありますあります。4枚余ってるんです。持ってきますから、ちょっと待っててくださいね。これ、どこで使うんすか? え? マウンドの後ろ? わかりました。すぐ届けます!
画像3 こんなに水しぶきかかるなんて、聞いてないっすよ。いや、いいじゃん。どうせすぐに乾くよ。だって、今日の最高気温は36℃だっていうから、きっとここの体感は60℃はあるぜ。シャワー代わりに濡れておけば、熱中症にならないかも。
画像4 まったく、いつになったらこの感染症はおさまるんだろう。この年齢でマスクしたまま9回走り回るのは、さすがにきついよ。それでも選手にのびのびとプレーしてもらうためには、ぼくらのマスクはマストだからね。マスク取ってもわからないくらい日焼けしてるよ。
画像5 わたしのちっちゃい手だと一度に6個が限界なんですよ。ねぇ、どうして公式戦はマネージャーがグラウンドに入っちゃいけないんですかね。控えの選手に一球でも多くノック受けてほしいから、球出しはわたしがやりたいんですよね。
画像6 試合前のグラウンド整備が済んで、ちょいとひと休み。次の出番は5回裏が終わってからだからね。整備の相棒にまたがって試合を眺めるのは、至福のひとときなんだ。暑い日も寒い日も雨の日も風の日も、みんなが笑って野球できるように最高のコンディションを提供するよ。
画像7 大丈夫だよ。準備してあるから。はい、マスク。次の攻撃は5番からだからな。あいつ、さっきの打席、チェンジアップ全然タイミング合ってなかったな。あ、水分補給したほうがよくない? ねぇ、誰かドリンク取って。
画像8 いやぁ、今日の試合は両チームとも元気がよくて、すがすがしい気持ちになるね。彼らのベンチからの声を聞いてるだけで、こっちまで元気がもらえるような気がするよ。今よりもっとグラウンドも道具も悪かったけれど、昔の僕らを見てるようでね。やっぱ、野球っていいよな。
画像9 打球がセンターへ抜けた! 1塁ランナーは2塁へ。だから走る、走る、走る。ちいさな頃に比べたら現実を知ってしまったけれど、ずっと野球一筋で頑張ってきた。この一塁線が自分の生きる道だから、走って、走って、走り抜ける。
画像10 1アウト、3塁。絶対にホームで刺して、ひとりで投げてるあいつを助けたい。渾身の送球は低めまっすぐに押し出して。届け、届け、届いてくれ! タッチアウト!
画像11 毎日毎日、朝から晩まで練習してきたみんなの姿は、わたしがいちばん良く知ってる。だからこそ、最後の一瞬まで応援しつづけるよ。声が枯れるまで、叫びつづける。みんなのこれまでの汗と涙が、どうか今この場所で輝きますように。

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