中日・細川成がホームラン含む猛打賞を記録！ディグプロ3月16日
竜の若き主戦力が、開幕に向けて打撃の調子を上げてきました。
今回は、3月16日に行われたオープン戦6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
ヤクルト対楽天戦
明治神宮野球場
13:00プレイボール
スコア ヤクルト1-3楽天
スタメン
ヤクルト 楽天
１ 右 濱田 １ 一 茂木
２ 一 Ｊ．オスナ ２ 二 黒川
３ 中 塩見 ３ 三 浅村
４ 三 村上宗 ４ 左 阿部寿
５ 左 サンタナ ５ 右 岡島
６ 二 山田哲 ６ 遊 村林
７ 指 青木 ７ 指 フランコ
８ 捕 中村悠 ８ 捕 太田光
９ 遊 長岡 ９ 中 田中和
投 吉村貢 投 藤井聖
ヤクルトは吉村貢、楽天は藤井聖と共に開幕ローテーションに名乗りを上げている投手が先発します。
楽天・藤井聖は開幕ローテ入りに大きく前進する投球を見せました。この日はボールが低めに精度良く届いており、コースいっぱいのボールで三振の山を築きます。
特に見逃し三振は4個と相手に手出しをさせず、7回にピンチを背負ったところで降板となりましたが、6回3分の2を投げ5安打、7奪三振、1四球、無失点と好投。
「よかった。疲れたっす。全部出し切ったっす」
と、汗を拭った左腕でした。
一方の吉村貢も制球力が光りました。登板中三者凡退に抑えたイニングはなかったものの、2回には先頭を出しながらも6-4-3の併殺、4回には一死一塁から6-3の併殺を奪うなど、打たせて取るピッチングが秀逸でした。
5回には二死から連打を浴びて1点を失いはしましたが、5回5安打、3奪三振、1四球、1失点という内容。
「連打を食らった場面もあったんでしっかり3人で切り抜けられるようにしたい」
まずはテンポよく3人で切り抜けるイニングを作りたいですね。
打撃ではヤクルト・赤羽由が開幕スタメンへアピール。この試合では7回表からライトの守備固めとして出場すると、9回に打席が回ります。
楽天の守護神・則本と対峙すると、粘った末のフルカウントからの8球目、甘く入ったスライダーを見逃さずに捉えると、打球はレフトスタンドに飛び込むソロホームランに。
「感触は行ったかなと。チャンスを１打席でも与えられている以上、結果を出したいとずっと思ってきたので、いい結果になってよかった」。
と振り返った赤羽由。本職は内野ながら外野も守れるユーティリティープレーヤーが、貪欲にアピールを続けます。
試合は田中和を始めとする3本のタイムリーで3点を奪った楽天が、9回に1点を失いながらもリードを守り勝利。1-3でヤクルトを下しました。
勝利投手：藤井聖（1勝）
敗戦投手：吉村貢司郎（1勝1敗）
セーブ：則本昂大（3Ｓ）
本塁打
ヤクルト：赤羽由紘1号ソロ
投手リレー
楽天：藤井聖－清宮虎－ターリー－則本
ヤクルト：吉村貢－今野－嘉弥真－宮川－星
ロッテ対オリックス戦
ＺＯＺＯマリンスタジアム
13:00プレイボール
スコア ロッテ3-0オリックス
スタメン
ロッテ オリックス
１ 右 荻野 １ 左 西川龍
２ 一 上田希 ２ 三 宗
３ 指 ソト ３ 遊 紅林
４ 左 ポランコ ４ 捕 森友
５ 三 中村奨吾 ５ 一 頓宮
６ 遊 茶谷 ６ 指 Ｔ－岡田
７ 捕 田村龍 ７ 中 中川圭
８ 二 小川龍 ８ 二 ゴンザレス
９ 中 和田康 ９ 右 杉本
投 種市 投 カスティーヨ
ロッテは開幕ローテ入りが明言されている種市、オリックスは開幕ローテ入りを目指すカスティーヨが先発します。
オリックス・カスティーヨは古巣相手に粘りのピッチング。打者ごとに制球の良し悪しが分かれてしまうという悪い面はありましたが、決まった時は外角スレスレにスライダーやストレートが決まっていました。
2回には1点を失いながらも無死一、二塁のピンチを最小限で切り抜けるなどし5回6安打、4奪三振、2四球、1失点で降板。
「危険な場合はあったけど、なんとか１失点で抑えることができた。しっかりと仕事ができたかな」
と話した助っ人でした。
一方の種市も開幕2戦目に向け順調な仕上がりです。持ち味の奪三振は2個にとどまったものの、ストレートの最速は150キロを計測。フォークやスライダーだけでなくナックルカーブも用いるなど試しながら4イニングスを投球。
4回2安打、3奪三振、無失点と投げ切った種市は、
「オープン戦しか試せる機会はないので、よかった。（直球は）もうちょっと開幕までにアベレージを上げていければいいかなと思っているので、改善点としてやっていきたい」
とコメント。日本ハムを最初の相手に見据え、直球の練度を高めていきます。
打撃ではロッテ・柿沼が開幕スタメンマスクへアピール。昨年は「柿の種コンビ」として種市と組むことが多かった司令塔ですが、この日は種市降板後の5回からキャッチャーを守りました。
3人の投手を無失点に導いたリードもさることながら、6回に犠牲フライを打ち上げると、8回にはタイムリーを放つなど1打数1安打2打点の好成績。田村龍、佐藤都らと熾烈な争いを繰り広げています。
試合は田村龍、柿沼の捕手コンビで3打点を叩き出したロッテが完封リレーで勝利。特に捕手にスポットライトが当たった試合でした。
勝利投手：種市篤暉（1勝）
敗戦投手：カスティーヨ（1勝1敗）
セーブ：横山陸人（1Ｓ）
投手リレー
オリックス：カスティーヨ－鈴木博－マチャド－才木海
ロッテ：種市－中森－中村稔－横山陸
日本ハム対巨人戦
ＥＳ ＣＯＮ ＦＩＥＬＤ ＨＯＫＫＩＤＯ
14:00プレイボール
スコア 日本ハム5-1巨人
スタメン
日本ハム 巨人
１ 二 若林晃 １ 中 佐々木俊
２ 中 松本剛 ２ 遊 門脇
３ 指 レイエス ３ 左 丸
４ 一 Ａ．マルティネス ４ 一 岡本和
５ 三 野村佑 ５ 三 坂本勇人
６ 右 万波 ６ 捕 大城卓
７ 左 スティーブンソン ７ 右 オドーア
８ 捕 伏見 ８ 二 吉川尚
９ 遊 水野 ９ 指 オコエ
投 加藤貴 投 グリフィン
日本ハムは開幕2戦目の先発が決まっている加藤貴、巨人は現状開幕ローテ当確のグリフィンが先発します。
巨人・グリフィンはまたしても首脳陣の期待を裏切る結果となってしまいました。ゾーン内に投げると甘く入り、ギリギリに決めようとすると外れる悪循環に陥り、初回からタイムリー2本を浴び3失点。
2回にも4安打を許し2点を失って降板。2回7安打、3奪三振、3四死球、5失点で降板したグリフィンは、
「残念ながら、よかった球種がない」
と一言。次ダメならローテを再編すると阿部監督が言うように、23日の登板に全てがかかっています。
日本ハム・加藤貴は順調な仕上がり。2回こそ無死一、三塁のピンチから犠牲フライで1点を失いましたが、その後は3人で抑えると、3回以降は無失点ピッチング。
特に4、5回には併殺を作るなど、自助のピッチングで6回6安打、3奪三振、1失点。
「（捕手の伏見）寅威さんの配球の通りに投げられた。いい緊張感の中で投げられたので良かった」
とコメントした加藤貴でした。
打撃で好調だったのは日本ハム・Ａ．マルティネス。この試合に「4番・ファースト」としてスタメン出場すると、初回の打席でライトへ、2回の打席ではセンターへタイムリーを放ちました。
3回にはすでに退いてしまいましたが、2打数2安打2打点の活躍に
「（先制打は）４番の仕事！！（二回のタイムリーは）得点が欲しかった！アグレッシブ！！」
と白い歯をこぼした"グワチョ"でした。
試合は、2回までに5点を取った日本ハムが4人の投手リレーで巨人打線を1点に抑え、勝利を収めました。
勝利投手：加藤貴之（2勝）
敗戦投手：グリフィン（2敗）
投手リレー
巨人：グリフィン－松井颯－ラモス－馬場－高梨雄－バルドナード
日本ハム：加藤貴－マーフィー－金村－河野竜
中日対阪神戦
バンテリンドーム ナゴヤ
14:00プレイボール
スコア 中日4-3阪神
スタメン
中日 阪神
１ 中 三好 １ 中 近本
２ 二 山本泰 ２ 二 中野
３ 左 細川成 ３ 右 前川右
４ 指 中田翔 ４ 一 大山
５ 一 カリステ ５ 左 ノイジー
６ 三 石川昂 ６ 三 糸原
７ 右 鵜飼 ７ 捕 坂本誠
８ 捕 木下拓 ８ 遊 小幡
９ 遊 辻本 ９ 指 ミエセス
投 髙橋宏 投 大竹耕
中日は開幕投手候補の髙橋宏、阪神は開幕ローテ入りを狙う大竹耕が先発します。
阪神・大竹耕は完璧とまではいかないものの実りのあるピッチングをしました。1回は三者凡退の立ち上がりを見せたものの、2回に石川昂に一発を浴び、3回には細川成にタイムリーを許した左腕。
ですが、その後は4、5回と無安打に抑え、5回5安打、2奪三振、1四球、2失点で降板した大竹耕は
「外低めの強い真っすぐをもう1回見直して。前半より後半の方ができていた。その精度だったり球の威力だったり。そのへんを突き止めて、やっていきたい」
と振り返りました。
一方の中日・髙橋宏は球数が嵩みテンポの悪い投球となりました。初回からヒットと2四球で満塁のピンチを招くと、糸原にタイムリーを許し1点を失った右腕は、3回にも満塁のピンチを作る苦しいピッチングに。
3回で73球を要し5安打、2奪三振、3四球、1失点の髙橋宏は
「このようなピッチングをしていたら、開幕ローテーションに入れるかも怪しいと思う。今の状態では投げさせてもらえない」
と現状を厳しく受け止めました。
打者の成績を見ると、中日・細川成が圧巻。この試合では「3番・レフト」でスタメン出場すると、第二打席ではライトへの勝ち越しタイムリーを記録。さらに6回には、5階席に届く特大のソロホームランを放ちました。
7回にもタイムリー内野安打を転がし、4打数3安打3打点の活躍を見せた細川成は、
「打ったボールはストレートです。しっかり振り切ることができました。一発で仕留められて良かったです」
と特大アーチについて振り返りました。
試合は石川昂、細川成の中軸コンビで4点を取った中日が、終盤に阪神の追撃を受けながらも振り切り勝利。1点差で白星を手にしました。
勝利投手：髙橋宏斗（1勝1敗）
敗戦投手：大竹耕太郎（1敗）
セーブ：Ｒ．マルティネス（1Ｓ）
本塁打
中日：石川昂弥1号ソロ
細川成也2号ソロ
広島対DeNA戦
ＭＡＺＤＡＺｏｏｍ－Ｚｏｏｍスタジアム広島
14:00プレイボール
スコア 広島3-2DeNA
スタメン
広島 ＤｅＮＡ
１ 中 野間 １ 右 度会
２ 捕 坂倉 ２ 二 林琢
３ 遊 小園海 ３ 左 佐野恵
４ 三 レイノルズ ４ 遊 石上
５ 左 秋山翔 ５ 中 梶原
６ 右 田村俊 ６ 一 大和
７ 一 シャイナー ７ 三 京田
８ 二 菊池 ８ 捕 戸柱
９ 指 田中広 ９ 指 関根
投 森下暢 投 森唯
広島は開幕ローテに内定している森下暢、DeNAは開幕一軍入りを目指す森唯が先発します。
DeNA・森唯は長いイニングになってきてからの投球が鍵となりそうです。1、2、4回は三者凡退に抑えた右腕ですが、3、5回にはピンチを招き1点を失いました。
それでも、開幕カードを戦う広島相手に5回5安打、5奪三振、1失点の投球を見せた森唯は
「これを抑えなかったら（次は）もうないつもりでした。同一リーグ（の相手）に対して試合をつくれて収穫になりました」
と話しました。
広島・森下暢も短いながら快調なピッチングを見せました。この日は3イニングスを投げ、打たれたヒットは林琢と度会の2本のみ。
ストレートの最速は149キロを計測、カットボールなどで打ち取る姿も見られ、3回2安打、1奪三振、無失点で降板した森下暢は
「3イニングしっかり投げられたので、あとは開幕に向けていい準備をして行きたい」。
として、2週間後に対戦する相手の情報収集を終えました。
バッターでは、DeNA・度会が止まりません。この試合も「1番・ライト」でスタメン出場すると、3回の第二打席で森下暢からヒットを記録。これで連続安打試合記録を13に伸ばすと、7回の第四打席では広島・大道を初球打ちしてライトへのツーベースに。
4打数2安打で打率を.412にしたルーキーは、
「森下さんは反応で打った感じですけど（2安打目は速球を）意識した中で1発で仕留められたのは状態がいい証拠だと思います」
と手応えを口にしました。
試合は8回にDeNA・森原のワイルドピッチで1点を勝ち越した広島が9回に3安打を浴びながらも無失点に抑え勝利。3-2で開幕戦を戦うDeNAから白星を得ました。
勝利投手：矢崎拓也（1勝）
敗戦投手：森原康平（1敗）
セーブ：栗林良吏（1Ｓ）
投手リレー
DeNA：森唯－伊勢－山﨑康－森原
広島：森下暢－髙－益田武－森浦－大道－矢崎－栗林
ソフトバンク対西武戦
福岡ＰａｙＰａｙドーム
14:00プレイボール
スコア ソフトバンク2-1西武
スタメン
ソフトバンク 西武
１ 中 周東 １ 二 外崎
２ 指 ウォーカー ２ 一 ブランドン
３ 右 柳田 ３ 左 Ｆ．コルデロ
４ 一 山川 ４ 指 アギラー
５ 三 栗原 ５ 三 渡部健
６ 左 正木 ６ 中 西川愛
７ 遊 今宮 ７ 遊 源田
８ 二 牧原大 ８ 捕 古市
９ 捕 甲斐 ９ 右 金子
投 大関 投 隅田
ソフトバンクは開幕2戦目の先発が決定的な大関、西武は開幕ローテ入りを狙う隅田が先発します。
西武・隅田は序盤から奪三振ショーを開演。初回から元同僚・山川から空振り三振を奪うなど2奪三振を記録すると、以降も毎回三振を記録し、奪った三振は10個。
6回3安打、10奪三振、2四球、1失点と積み上げたKの山に
「10個は出来すぎですけど、シーズンでもしっかり要所で取れるようにしていきたい」
とはにかんだ左腕でした。
一方の大関もかなりいい調子でボールを投げ込みました。前半3イニングスをエラー1個のみのノーノーピッチで立ち上がった左腕は、5回に犠牲フライで1点を失ったものの、6回も三者凡退に抑えて降板。
6回3安打、4奪三振、1失点の内容で投球を終えた大関は、
「全部悪くなかった。今の段階ではすごくいいかなと思います。出力も前回より上がっている」
と力を込めました。
バッティングではソフトバンク・ウォーカーがこの日も大きな一発。第一打席は西武・隅田のスプリットに空振り三振を喫しましたが、4回の第二打席。
再び左腕と対峙すると、今度はアウトローのストレートを一振り。打球は大きく伸びて、右中間スタンドに飛び込むソロホームランに。
「1打席目は打つべきボールをミスショットをしてしまった。同じことを繰り返さないようにと打席に入った結果がいい結果につながったよ」。
と、笑顔弾けた助っ人でした。
試合は同点の8回裏に一死三塁のチャンスを作ったソフトバンクが、川村のファーストゴロの間に三塁ランナー・周東が俊足を生かし生還したとことで勝ち越し。2-1の僅差で西武に競り勝ちました。
勝利投手：松本裕樹（1勝1Ｓ）
敗戦投手：田村伊知郎（1敗）
セーブ：藤井皓哉（1Ｓ）
本塁打
ソフトバンク：ウォーカー3号ソロ
まとめ
徐々に実際の試合に近づいてきているなという印象がここ最近あります。投手に関して言えば残りの調整回数も少ないですし、打者も立てる打席数は減ってきます。
現在育成契約中で一軍に生き残っている選手もあと一息で2桁の背番号が見えてきます。残り2週間に各々のシーズンが、生活がかかってきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。