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癖は癖でしか治せない

昔、そう教えてくれたヨガの先生がいてその言葉にずいぶんと助けられてきました。その先生が運営するヨガスタジオ「ジョーティ」に数年ぶりに行ってきました。

藤沢市鵠沼の海近くに佇む緑豊かな一軒家のヨガスタジオ。ジョーティはサンスクリット語で ”心の内側にある光” という意味です。みなさまの心の光がヨガによって美しく輝き出すようにという願いを込めてそう名付けました。ジョーティではヨガセラピー、マントラを唱えるチャンティングクラス、少人数制ヨガグループクラス、ワークショップなど多様なクラスをご用意しています。

受けてきたクラスはヨガセラピー90分。マンツーマンで行われるこのレッスンは、問診票に住所氏名など、ジョーティに来た理由を書くところから始まります。

問診票を見ながら「(住所を)○○って読むの?これ?漢字弱いんだよねぇ。(マンション名を見て)これってなんて意味?」など聞かれたり、脈を測って状態を観察しながら、「肝臓が弱ってるね。」と言われ、肝臓が弱っていると何に影響するのか全然わからなくて聞いてみたら消化器官とのことでした。こういうの、すぐに分かるぐらいに知識付けておきたいですね。

会話途中から紙を取り出し、アーサナ(ヨガのポーズ)を書き出し、その場で練習をし家に持ち帰って続けていくというスタイル。

十数年前に友人に連れられジョーティに1度だけ訪れたことがあり、そのとき先生が話してくれた言葉が忘れられず、ずっと宝物のように大切にしているのが今回ここに来たきっかけの一つでもありました。

「癖は癖でしか治せない」

当時、付き合っていた人と喧嘩が絶えなくてすぐに大声を出して怒ることが多くなっていて、それまではあまり怒るような人ではないと自分で思っていたのが真逆になっていたのがややショックでそれをどうにかしたいという話をしたら、怒るのが癖になっているということだから、別の癖を付けるしか治せないと教えてくれました。

癖というぐらいなのですぐに治せたのかもう忘れてしまったのですが、それ以来、自分の中で止めたい何かが沸き起こる度にこの言葉を思い出し、無理にでもまずは別の何かをやり続け、その行為が無理なくできるようになったときに癖を癖で治した実感を得ることができました。

この言葉が私を支えてくれた一つになっているものの、また訪れたいと思うことはなかったのですが、ここ1,2年、慌ただしい日々を過ごす中で確実に変わってしまったものがあって、1人ではどうにもこうにも難しいと感じたときに、ジョーティのことを思い出し助けてもらおうと思ったわけです。

変わってしまったもの、それは体重の増加。
去年からなんと7,8キロ太ったんですよ。

昔から体重の増減が激しくて、4,5年前ぐらいにも一度ピークが来てそこから徐々に減らしていき、2年前にちょうどいい感じになったのに急激な環境の変化で身体は逆戻り。戻りは早いんですよね。

体重を落とすのならば運動と食事を気にかけるのが近道なのかもしませんが、心と身体の繋がりに興味があるので、精神的にも身体的にも深いところで思考できるヨガをちゃんと始めるにはきっと今が1番良いタイミング。

先生に今の状況を話、心身共に整えたいということを伝えたら、深く頷いて私が書いた問診票の「整える」に線を引っ張ってくれました。

先生「心と身体は全くの別物でしょ。それをつないでいるものが呼吸。呼吸が全てと言ってもいい。」

(中略。というか忘れちゃいました。)

先生「以前話していた怒りはその後どう?」
私「あまりないです。怒りを露わにすることは少なくなったし、頭の中で相手を論破するまで考え続けることが昔は多かったのですがそれも少なくなりました」

先生「そうだね、ピッタ(アーユルヴェーダのなかで言われている人間の体質の一つ)が弱いもんね。でも、それもなくなるといいよね。それって結局執着だからね。(両手の上にボールペンを乗せギュッと掴んで)今はこうなっているから、(ギュッと掴んでいたボールペンを離して両手に乗せているだけ)こうなるといいよね」
私「あーーそうですよね。ただそこにあるという感覚になるといいなと思います。」

お菓子を食べちゃうという話から「何が好きなの?」と聞かれたのですかさず「ポテチです」「何味好き?」「のり塩です」「油とか気にする?」「あーーーーポテチに関してはあまり…」「身体が分解できない油入ってるんだよね。海外のポテチのほうがいいよ、美味しいのあってさ。高いけど。」なんてポテチ話とても楽しい。

また、ジョーティではチャンティングといってマントラを唱えるクラスもあり、以前からマントラに興味があるということを伝えたら、マントラはパワフルなんだよね、と先生の一言から話は膨れ上がり、インドでは、声で戦争をしていたという話があったり、世界の最初にあったものは音という話や、人間が作り出すものでもっとも力があるのは声だという話から、ここでもすかさず「私、安室奈美恵さんの声が好きでアカペラを作ったり、音・音楽で人間の感情が揺れ動くことにとても興味があるんです。最近音響工学などのセミナーにも行ってきました」など、一つの事柄からいろいろなところにつながる会話はとても心地良い。あとで調べたら、先生はオーディオエンジニアリングのためにNYに留学していたとWebサイトに書いてあった。先生そんなこと一言も言わなかったんですよね。

教わったのはCHAKI先生。
サイトの写真よりも実際は若い印象に見えるし、笑うとかわいい雰囲気になったり、時々、私が質問したことに対して目を閉じしばらく沈黙が続いたあとに話を続けることがありました。言葉を丁寧に奥底から引き出してくるようなその姿に安心感を覚えました。

会話途中から紙にアーサナを書き始め、音出したい?と聞かれたので最初音楽かと思ったら、マントラのことだったようで、心躍らせてはいと答えたのですが、実際アーサナと同時にマントラを唱えるのはとても難しくて思ったように声がでなかったり音を外したりしていました。でも、徐々に慣れていき、最後の方では身体からエネルギーを放出しているような気にもなってきたのがとても不思議な体験でした。

アーサナは全部で7つ。
唱えたマントラは2つ。
シャンティヒー
スーリヤーヤ

スーリヤーヤは太陽という意味だから太陽の方角に向かって太陽をイメージして唱えると教わる。

本当は、スーリヤーヤ のあとに「ナマハ(だったかな)」も続くマントラだったのですが、どうにもこうにも上手く音に乗せれなくて短くなっちゃいました。ナで音程が高くなるのがとても気持ちよかったのにその後がどうしても言えなかったです、悔しい。

20分ぐらいのヨガが終わり、再び先生と会話。

先生「ヨガが終わると静かになるよね」
私「はい(あーやっぱさっきまでうるさかったのかなぁ・・・めちゃ喋ったもんね。考えすぎとまで言われたし)」

先生から再度アーサナとマントラの詳しい説明を教わり、「毎日続けて欲しいのね。それが自信につながるから」と。そして、一番最初のアーサナを指して「これが毎日できない理由ってないよね?」

アーサナ「両手を上げるx6」
私「(できない理由は)ないですね」

先生「全部やらなくていいし、(いくつか指さして)これとこれだけでもいいし、特に疲れているときはやらないほうがいいから無理しない事。でもこれだけいいから毎日やって欲しい」とそう話してくれました。

ヨガセラピー90分間の中で、会話が70分ほど、ヨガ20分とよくあるヨガスタジオとは異なり、金額も1回10,800円と高めの設定なのですが、例えば一ヶ月、毎週数回ヨガスタジオに通うとなると同等かもしくはそれ以上の金額になるのに対し、ジョーティは月1ペースで通うことを推奨しているので金額的にはさほど変わらないように思っています。ただ、痩せ効果だけを狙うのであればきっとヨガスタジオの方が痩せそうですよね。

しかし問題が一つ。あいにく土日ヨガセラピーは毎回すぐにいっぱいになってしまうようで、10月はもう予約が取れなかったので、それまで何らかの変化を自分で味わいながらヨガを楽しんでいきたいです。

というか、noteを書きていたら真夜中になってしまい先生との約束のアーサナやっていないの気づいた。ガーーーン!

最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたサポートをどのように活用できるかまだわからないです・・・。決まるまで置いておこうと思います。