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なぜ地域ではイベントが重宝されるのか。
地域の居酒屋で、地域の知り合いと飲んできた。そこの主人はこれまで何年も事業を続けていて、駅前に店を構えていることもあってか町の沿革にとても詳しい。僕が役場に勤める地域おこし協力隊であることを明かすと、これまで経験してきた役場職員にまつわる愚痴まがいのエピソードを教えてくれた。
そして、彼は彼なりの「まちづくり」へのイメージを持っている。いや、決して彼だけじゃない。今まで多くの地域の方と接してきたが、多くの人が“オレなりの”イメージやアイデアを持っているのだ。もっとこうした方がいい、あれを取り入れた方がいい、でもやる人がいない。そう行き詰まる話題を何度も目の当たりにして、自分が担うべき役割を感じられている。
きのうの彼は「もっと楽しいイベントをやった方がいい」と言っていた。長年まちのイベントを見てきて、長続きしているものがないと。あるいは、現状あまり面白くないどこのまちにでもあるような中途半端なものになっていると。そんな思いから、もっと若い世代が中心となって盛り上がれるような、継続できるイベントを求めているようだった。
とはいえ、ここまで地域で活動してきて個人的に思っているのは、ただイベントをやればいいというわけでもないことだ。そこに目的や理念が不可欠で、もっと言えば細かな仕組みのイメージも必要かもしれない。彼の言いぶりには、イベントの開催が目的になってしまう危うさを感じさせた。
しかしながら、そこまでイベントが重宝される理由もきっとあって、それはおそらく多くの人にとって「わかりやすいから」「参加しやすいから」だろう。今でこそ僕は、地域おこし協力隊としていわば“オフィシャルに”まちと関われているが(それを求めて着任した経緯もある)、そうでない人にとってまちづくりは縁遠いものである。その距離を縮めるために、たとえばランドマークとして地域にイベントを立ち上げることは、それなりに重要なのだろうと気がついた。どこまでできるか分からないけれど、僕はそのバランスに配慮しながら地域やイベントと接していたいと思っている。
いつもいつもありがとうございます〜。