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おもしろいことが好きな人。

地域おこし協力隊として活動している。これまで地域になかった新たな企画やイベントを、常に企み実行している。それが醍醐味だと言い切るつもりはないけれど、少なくとも僕はそうであるし、自分自身の価値や存在意義を感じられる成分でもある。

ふと、新しい企画を生み出すことは、そう簡単な話ではないなあと思った。いや自分が胸を張りたいわけではなく、たとえば何かをやりたいと思ったら即座にかたちにできるほど、地域は軽やかでスムーズなフィールドではない。もちろん一概には言えないだろうが、歴史や文化、行政や民間の仕組み、線引き、何よりそこで暮らす人の考え方やコミュニケーション。規模を大きくすればするほど関わる人も多くなり、より複雑になっていく。すなわち、そのぶんの“外交”が必要とされるだろう。

ある意味でこの壁を、あるいは闇を突破することが、新しい企画を生み出すということである。当然それなりの苦労やストレスを抱えながら、その先の明るみを信じて行動すること。さまざまな地域の人と知り合いながら協力隊として3年目のシーズンを過ごしている僕は、徐々にその攻略法がわかってきたし、協力隊はそれぞれの地域やキャラクターに適したそれを持ち合わせていると想像できる。

そして、たとえば僕が新たな企画を始めようとするとき、仲間にする人を見極めるポイントのひとつでもある。苦労やストレスを物ともせず、むしろ楽しめるほどのテンションで、いっしょに突き進んでくれるような人。もちろん「それはできない」「どうせ厳しいでしょ」と話す人の正義は尊重した上で、あくまで僕はそうでない人と活動していきたいと思うのだ。

ちなみに。

これまでの人生で、「おもしろいことや楽しいことが大好きです!」という自己紹介をたまに見かけてきた。それを聞いた僕は(人間なら誰しもそうではないか)なんて我ながら白けたマインドを抱いていたが、ようやくすこし分かったかもしれない。それはつまり「困難を乗り越える覚悟があります!」ではないだろうか。そう考えられれば、「おもしろいことが好きではない人」の存在にも頷ける。とまあ、これはとても余談なのだけれども、やけに清々しい自分がここにいるのである。

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