地域おこし協力隊が入り込むべき“隙間”。
いかにして、地方自治体と住民の間に入り込むか。これこそが地域おこし協力隊が求められている役割ではなかろうか。
きょう、とある事業者さんのもとへ話を聞きに行った。おもに宴会での料理を軸とした飲食業を営むその方は、コロナの影響で売り上げが激減。ただ、お弁当としての提供に切り替えたことで、なんとか事業を保ってきたという。僕が生まれるずっと前から美里町で活動しているそのお店の方々には、地域の知識や人脈が豊富だ。当然ながら、先月着任したばかりの僕たち協力隊なんて比べ物にならない。そして、彼らは町の資源も活用した「この地域をより良くするためのアイデア」も持ち合わせている。
しかし、それを住民として地域に提案するようでは、なかなか相手にしてもらえないとも嘆いていた。「向こうには向こうの事情があるんだろう」と、自分の感情と折り合いをつけ、割り切っていたようにも見えた。
僕たち協力隊が入り込むべき“隙間”は、おそらくここだ。住民のアイデアや熱量を、町の“内側”の人間として、しっかり地域の職員に問いただすこと。住民が諦めてしまうようなことでも、馬鹿なフリして「やりたいです!」と地域に伝えて、その駒を前に進めること。協力隊自身にスキルや経験がなくても、住民たちのそれをつなぎ合わせることはできるのではないだろうか。というかそれこそが、いわば“宙に浮いた存在”の協力隊がやるべきことだと感じている。
幸い、我らが宮城県美里町には、熱量の高い人々が少なくない。そして彼らは、地域の理解や協力を望んでいるように見える。なるたけ、その活動規模だって大きくしたいだろう。僕たち協力隊は、地域にとって“ぽっと出”の存在だ。でも、ぽっと出だからこそできることがある。やるべきことがある。きょうの活動を通じて、一丁前にそんなことを考えたわけである。
いつもいつもありがとうございます〜。