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伝統とは、縁である。

地域で伝統を重んじる文化などに、意味も興味も感じない。たとえば役場内での業務システム、あるいは地区イベントのつくり方。彼らは現在というよりかは過去を見つめていて、その「踏襲」が正義であるようにも感じられる。まるで方法が目的になっていて、そんな前例に切り込んでいくのも地域おこし協力隊の役割なのではないか、なんてことも考える。

しかしながら、ふと伝統に意義を感じたことがあった。昨年度から、当時の課長の配慮で若手職員を対象とした活動に参加させてもらっている。今年度もその流れから引き続き出席していたのだが、個人的に次回の日程と都合があわなくなってしまった。そして協力隊として誰も参加しないのは忍びないと感じた僕は、1年目の隊員に参加してもらうようお願いした。

すなわち、縁だと思ったのだ。べつに都合がつかなければ無理に参加する必要もないのかもしれないけれど、せっかく(現在はちがう課にいる)課長がつくってくれた機会を、ふいにするような真似はできない。活動を主催し、僕たちの参加を許してくれているほかの課の職員さんにも、格好がつかない。だからこそ僕は、まあ決して自分の代わりというわけではないけれども、1年目の隊員の方に都合をつけてもらうことにした。

たとえば伝統を守るような人は、ひょっとしたらその伝統を教えてくれた先人の顔を、思い浮かべているのかもしれない。決して簡単にはふいにできない、何かしらの理由を秘めているのかもしれない。何気ないコミュニケーションを重んじれば、自然と踏襲をしている自分に気づいたのである。

いつもいつもありがとうございます〜。