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就活の先も、また。

大学時代の就職活動。当時21歳の僕は、コピーライターという職業および広告業界に猛烈な憧れを抱き、その世界へ飛び込むんだと信じて疑わなかった。しかしながら、自分の実力や就活への準備が足らず、いわゆる“お祈りメール”を量産。結局、新卒でコピーライターになる夢は叶わなかった。

少しでもメディア関連の仕事に近づきたい一心で就いた、地元紙の営業職。その生活の中でもコピーライターへの憧れは途絶えることなく、むしろ強まる感覚もあり、のちに僕は入社2年目で退職し上京する。それまでの約1年半、僕は新卒の就活で押された(ように感じた)“失敗の烙印”をしぶしぶ受け入れながら、気づけば自然に自分自身と向き合っていた。まったくもって「自分は何者なのだろう」「なぜここまで『書く仕事』を求めているのだろう」と。

エントリーシートに散々書かされた自己PR、そのために必要だと促された自己分析。思えば僕は新卒入社して社会人になってから、ようやく本腰を入れてそれらに取り組み始めた。もちろんタイムリーではないことは解っているし、だからこそあの当時の就活は失敗に終わった。大学生だった頃に、取り組むべきだった。それでも、それは結果的に30歳となった今なお続いている。今の自分は、何者なのだろう。何をしたいのだろう。どうありたいのだろう。

今日から4月となって、SNSではさまざまな「ご報告」が見受けられる。同年代の退職や転職に関するものが目に入る。その経緯や意気込みを読んでみると、社会人になってから、価値観を変えたり将来の方向性が定まっていたりするようだ。つまり、彼らもまた、社会人生活を送りながら自分自身と向き合っていたのだろう。いわば就活の先にもまた、就活があるのだ。決して少なくないSNSの投稿を見てそう思いながら、僕は過去の自分の背中にそっと手を当てるのである。

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