見出し画像

研修の落とし穴

こんにちは。
兼業面接官Zと申します。

私は某中小企業で、物流関係の管理業務に従事しています。

と言いつつ、かれこれ十年くらい会社に面接官を兼任して行っています。
基本的に、新卒・中途関係なく、一年中どこかの採用の時には面接を行っている感じです。

今回は、会社で実施している「研修の落とし穴」について、書いていきたいと思います。

このアカウントは、定期的にこういった読み物を更新していこうと思っています。
肩の力を抜いて、軽い気持ちでお読み頂けたらと思います。


1⃣「OJT」と「Off JT」

面接官業務を行っていると、だいたいにおいて「研修」の話題について話すことが多いように思います。
実際、自分がどのように成長できるかを見る意味でも、それぞれの会社でどんな「研修」をやっているかは気になるところ。

それでも、中小企業については概ね「OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)」が中心になっているところが大半ではないかと思います。
会社の都合で考えてみた場合ではありますが、やはり「早く戦力化して欲しい」というのが本音でしょう。

最近でこそ、「e-ラーニング」などが主流になってきており、安価な金額で内容の濃い研修を提供するものも増えてきていると思います。
そういう意味では、環境は変化していますが、なかなか「OffJT」には移行しづらいのが現状と思います。

2⃣労働の対価、教育の対価

そんな状況でも、なぜ会社は社員に対して「研修」を行うのでしょうか?
私は研修自体については、「社員の質(成長)を上げて、社員が提供する労働の結果を最適化する」ためと思っています。が、現実、本当にそうなっていますか?

本来の労働を考えると、「”働き”に対する対価として、一定の給料を支払う」という概念においては、教育を教える必要性はありません。
”働き”の定義を何に置き換えるかですが、「=時間」であれば自分の時間を、「=成果」であえば結果を対価にして、”収入を得る”ことになります。

その意味では、「会社がわざわざ”研修”を実施しなくてよい」という選択肢がでてきます。スタートアップの企業などではそうだと思いますが、「研修するくらいになら仕事をしろ」というような状態です。

そうだというのであれば、「わざわざ」コストをかけて”社員を研修する”理由はなんでしょうか?

3⃣会社にとって最適な人材とは

その答えは、「自分の会社のことをよく知って、効率よく仕事をしてくれる人」です。・・・そんな都合のよい人材っていますか?
なのですが、以前までの会社(ネットが普及する前)であれば、会社が主催する研修というものは、概ねそのような人材に最適化するものになっていると思います。

そうです、OJTの本質は「会社の業務に効率よく対応するよう研修すること」。これは、「個人の成長を完全に無視して、現状の業務の枠に入れる行動」とも言えます。
もちろん、”早く会社になじんでもらう”というの社員の人たちへの配慮がないとは言いませんが、会社の人材育成の考え方の上でそのような意図があることは、無視してはいけないと思います。

会社が意図的に、「”研修”という名の教育期間を通じて、会社に必要な人材になるよう”調整”している」と言うことを忘れてはいけません。

4⃣多様性の世の中で・・・

そこから本題の「研修の落とし穴」になります。
会社にとっても「会社の業務に最適化された」社員ばっかりなってしまっていて困っています。

それは、”多様性”が全然ないこと。
そりゃそうですよね、「同じように業務を行ってください」というOJTばっかりやってしまっていては、「同じような考え方」になるのは当然です。

そのような状態のなか、いきなり”多様性”が必要とか言われても?というのが中小企業の気持ちではないでしょうか?
それでも、このテーマが外せないのは、「ビジネスの新しい考え方を取り入れる」土台として、”多様性”を理解しないと進めないからです。

言われてみると当たりまえですが、研修は「新しいことを得る」ことです。
自分の考えにおいても、自分の思考の中に”異物”を入れる、多様性に対応する行動だと思います。
そのような”俯瞰的に研修を見る”ことが、落とし穴にはまらない大事な考え方です。

そのような意味でも、前向きに会社の研修に向かってもらいたいと思います。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
少しでも皆さんの参考になれば、嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?