シェアオフィス「木村"職"堂」のネーミング秘話
僕は今シェアオフィスを作ってます。
文字どおりDIYリノベーションということで、毎日トンテンカンテンやってます。
元々はこんな場所だった元食堂。
どうにかここまで進化させることができました。
いよいよ机や椅子も入り、来週はこのオフィスで打ち合わせの予定も入れています。
このシェアオフィスの名前は「木村"職"堂」と名付けました。
かつて「お食事処きむらや」という名前だったこの空き家は、昔は裏にあった役場の職員の皆さんや、そして商店街からの地域の皆さんで賑わっていたんだと思います。
しかし、今は土地開発が進み、役場は移転して商店街だった通りは空き家だらけになってます。
こんな風に景色はガラッと変わってしまっても、思い出は残っていて、この付近の方々からはちゃんと当時の話を聞くことができます。
「昔は賑わってたぞー!」
「ちゃんぽんが美味かった!」
「木村食堂だったもんなー!」
ん?
木村食堂?
そうなんす。
思い出は風化せずに残っていても、人の記憶とは曖昧なものです。
地域の方々は口々にここのことを「木村食堂」と呼びます。
だから僕たちも最初はてっきり木村食堂だと思っていました。
しかし、空き家の片付けで出てきたこの看板。
名前違うんかーーーい。
でも、もしかしたら本当に木村食堂だったのかもしれません。みんなの呼び名が当時からそうだったのかもしれません。
結局、ご家族に聞いてもお隣さんに聞いても、確かな答えは分かりませんでした。
でも、僕らにとって本当はどっちの名前が正解かなんてさして重要ではありません。
「人はいつ死ぬと思う?・・・人に忘れられた時さ」
確か漫画ONE PIECEでDr.ヒルルクがそう言ってました。
地域の皆さんの中には確かに「木村食堂」の思い出があって、ボロボロになったこの空き家を懐かしみながら「木村食堂」と呼んでくれる人達がいる。
それだけで充分じゃないかなと思いました。
そうしてこのシェアオフィスの名前は「木村"職"堂」になりました。
正直に言います。
最初はカッコいい横文字とか並べてオシャレにしようとか思っちゃってました。
奇をてらった名前にして天才っぽさアピールをしようとか思っちゃってました。
調子に乗ってごめんなさい。
そんな風に全く新しいものを作るのも好きだけど、僕はやっぱり「地域の記憶」を大事にしたいなと思います。
結局「昔の店の屋号を引き継ぐ」という空き家活用のテッパンとも言えるありがちな手法になりましたが、"食"を"職"に変えるというほぼダジャレなアクセントは施しましたので許してください。
ご飯屋さんから働き場所へ。
姿やカタチが変わっても、呼び名はずっと変わらない。
「きむらしょくどう」
そう呼んでやってください。
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