記録の為の旅行記〜果てしなく続く砂漠へは到着したのでそのあとの事〜1
砂漠に行くということしか大まかな計画はしていなかったので,その目的が達成された今、このあとどうしようかと、「勝手に案内人」のハキムに相談してみた。
帰りの便の空港がフェズである事は、マラケシュまで行くという新たな目的の為には少々厄介な事だった。
現在地からフェズへは北へ、マラケシュは西、双方は東西に位置しそう簡単には移動できる距離ではなさそうだ。
ロンドン発、フェズ着の便なので、自動的にフェズからロンドンへ帰る事になる。ただチケット情報を良く見るとフェズからマラケシュ経由でロンドンに飛ぶ飛行機のようだ。
この事実を知ったとき、世界がひらけるような感覚になった。できないと思っていた事ができるようになった時の喜びは、はじめて 25m泳げたときと同じくらいの喜びだった。
ハキムは言う。
マラケシュもいいよ。せっかくモロッコに来たんだったら言った方がいい。バス乗り場まで送ってあげるよ。
メルズーガからはヒッチハイクをし近くのバス乗り場まで行く事になった。ヒッチハイクなんてやった事がないけど、ハキムはなんの抵抗もなく決める。経験済みなのだろう。1時間くらいしてようやく車が来て、交渉をする。全く知らない人の車に乗り、道無き道の荒野をただひたすらに揺られた。
ヒッチハイクこそ、ハキムがいないとできないことだ。
バス乗り場につき、ハキムは言う。
ガイドはここまでだ。あとはこのバスに乗ってワルサザードまで行き、バスを乗り換えてくれ。
最後の最後までガイド料を要求されるのかとずっと疑う気持ちを持っていた。
でも最後まで、それはなかった。
バスにのる直前、ハキムは別れ際に、僕がかけていた安物のサングラスをくれと言ってきた。
え、こんなものでいいのか?と思いながら,お金を要求する事もなくサングラスをかけながら、
どうだ、似合うか? 気をつけてな!
うん、似合う。 ここまでありがとう。
感謝するとともに、疑心をもっていた自分には反省する気持ちがたくさんこみ上げてきた。
こいつは日本人をカモにしてお金をだまし取るやつ、と勝手にきめつけてしまっていた。確かに用心にこした事はないが,疑い続けてしまった自分がすこし嫌になった。
バスにのり、ずっと後悔した。
お金を少しだけでもわたせば良かったなと。
単純に親切心でやった事であれば,そんな人にお金を渡すのは失礼だったのかとかも考えたが、サングラスをかけ喜ぶ顔を見れた事がせめてもの救いだった。
ハキムの写真をのせたいところだが,なぜかデータが見当たらなかった。
残念。
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一人旅での教訓
1, 用心は必要だけど、信じてみる事も必要
2, サングラスは安物でよかった
3, ハキムの写真が見当たらない事が悔やまれる
いつか書いておきたいと思いつつ、ほったらかしにしていた案件を少しずつ書いていくというnote記録です。
気の向くままに、
少しずつ砂漠までの道のりを…
砂漠まで、きてしまったので、その後のモロッコ旅を書いていぎす。
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