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美容師の日常のこと

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髪の毛のことが日々、気になります。
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#私の仕事

The Rolling Stones〜新社会人と転ぶ石と苔の話

ある月曜日の朝、その日の夜行われる新入社員歓迎会で述べるかもしれない、店長からの言葉をイメージしてみた。 何か励みになること、ためになること、気の利いた言葉でもかけてあげたいと思う。 月曜日の朝はきまってTRAVELING WITHOUT MOVINGだ。野村訓市氏のラジオ番組である。 毎度たくさんのリスナーの悩みや、質問にタンパクかつ愛情少々、皮肉たっぷりの答えを聴くのがなんとも楽しい番組である。もちろんチルな音楽も必聴です。 あるリスナーからの質問。 「The Rol

毎日人物を撮影することでわかることがありそうだ。なのですきあらば、カメラを持ち出す。

いい男というものはシャープにピントを合わせても、 少々ピント浅めにしてぼかしを入れても カラーでも、白黒でもいい男なんだと認識させられる。 カラーをした女の子、 パーマをかけた男のこ すきあらば、みんなを撮影させてもらう。 それはこちら側が「ちょっと撮らせてよー」といって撮る方が自然な行為になるような気がするが、 「撮って欲しい」と言われて撮るとちょっと不自然な空気感でしかシャッターが押せないような気がしている。この感覚がどんなものなのな、素人の自分には説明づけ

人の気配、残像、景色に色を足す〜②

カラーリストになるということ、 なったことで変わったこと、 そして最近感じることを書いてみました。2600文字くらいあるので、3回に分けます。 ですので、よろしければ①からお願いします。 ✴︎✴︎✴︎  東京に出てきて美容室に勤め、絵画を見に行くようになった。それは色への欲求が幼少期の反動のように出てきたものだと自分では正当化しているが、それはただの詭弁である。  反動なんてたいそうなものではなく、ただ単純に興味関心が出ただけだ。色に突き動かされてしまっていた。人間、

カラーリストとして期待値を超える事。

美容師なので時には美容師らしい記事も書きます。見ていただく方の参考になればと思います。 ここ一年くらいカラーもパーマもされていなかったお客様、 今日は明るいオレンジにしつつ、パーマをかけたい。 しかもしっかりとしたパーマを。 髪の毛の状態は健康。ハリコシのある髪質だし、これはいけるかも。けしてのりで「いけるかも」と算段をしているわけではなく、いろんな状況を踏まえつつ「できる」と判断する。 「いけるかも」の「かも」にはやはり不安、心配というものがつきまとうからだ。明る