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『わたしたちの怪獣』久永実木彦(著)

運転免許証を取得したつかさが家に帰ると、妹が父を殺していた。立ち尽くす姉妹。その時、テレビから東京湾に怪獣が出現したという緊急ニュースが流れる。つかさは父の死体を棄てに東京にいくことを思いつく。短編として初の日本SF大賞候補作(「わたしたちの怪獣」)。伝説的な“Z級”映画の上映会中、街にゾンビが出現。参加者たちは館内に籠城しようとするが……(「アタック・オブ・ザ・キラー・トマトを観ながら」)。『七十四秒の旋律と孤独』の著者、新境地。

七十四秒の旋律と孤独』はハードSF寄りだったが、これはエンタメ寄り。短編4つで、怪獣・タイムトラベル・ヴァンパイア・ゾンビとバラエティ豊か。内容も漫画的で楽しく読めたが、目新しさや、読後に残るものがなく残念。
とはいえ、デビュー2作目で、内容よりも文体で新しいことにチャレンジしてる感があるので、まだスタイル模索中なのかも。
ただ、掲題作のラストはちょっとニヤっとなってしまった。

本編と関係ないが、”スマホを閉じた”という描写にひっかかった。切ったも微妙だし、悩ましい。他の人はなんて書いてるのか気になる。

#読書感想 #読了 #ネタバレ #SF

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