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『kaze no tanbun 夕暮れの草の冠』
世にも精緻な文の祝祭がここに──。
西崎憲プロデュースの短文集シリーズ〈kaze no tanbun〉第三弾。「夕暮れの草の冠」をテーマに、稀代の文章家17人が、小説でも詩でもない「短文」を書き上げました。作品同士が響き合い、さらに余白に配された超短文「エピグラム」によって一篇の物語のようにも読める、かつてない破格のアンソロジーです。
短編アンソロジー。「夕暮れの草の冠」がテーマらしいが、有って無いようなもの。かなり自由に書かれてる。短文は作家の個性が丸出しになるので好きだわ。
好きなのは藤野可織『セントラルパークの思い出』と柿村将彦『高なんとか君』。どっちも日常が滑るように非日常になってゆくホラー展開が大好物。それでいて笑える作風が楽しい。特にセントラルパーク。公園とケーブルTVの話だったのに。
両方とも全然近寄りたくない世界だけど、読む分には楽しい。不思議だ。
あと、柿村将彦はそろそろ2冊めを出して欲しい。
次点は、斎藤真理子『編んでる線』。こころがするする解かれるようであった。他作が読みたいなと思ったら翻訳者であった。エッセイとか書いてくれないかなとtwitterを見てみるとあったので読んでみよう。
インパクト大賞は円城塔『ドルトンの印象法則』。意味不明すぎて心にわだかまりが残る一遍。教養があったらひょっとして楽しめるのか? と劣等感を抱いてしまう。
あまり好きになれない作家だがなんか凄い。
あと、この人の作品を校正する人の苦労、想像を絶する。
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