記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

『最果ての泥徒』高丘哲次(著)

運命を、書き換えろ――。「ファンタジーノベル大賞」受賞後一作は、超飛躍 の 奇想×歴史改変×大冒険譚。
20世紀初頭、泥徒(ゴーレム)が産業として躍進する世界。欧州の小国で、泥徒創造主の名門家に育ったマヤは、若くして自らの泥徒スタルィを創りあげる。……しかしそれは、その後待ち受ける永き旅路の、ささいな幕開けに過ぎなかった。ある日、工房で父の亡骸が見つかり、そのうえ、一族に伝わる秘宝にして泥徒を〈完全なる被造物〉に至らしめるための手がかりである「原初の礎版」が、何者かに奪われたのだ。行方を眩ました三人の愛弟子を追走するマヤとスタルィ。やがて、世界を二分する戦火に身を投じることとなり――。

最後のカタルシス、切なさは良いのだけど、肝心のゴーレムの設定がふわっとしすぎててのめり込めず。こんな技術あったら国家が血眼で囲うわ…と思っちゃう擦れっ枯らしには向かない、ジュブナイルファンタジー。

時は第一次大戦前、ゴーレム作りの師でもある父が殺され、一家の秘宝が盗まれる。その後消えた兄弟子3人を探し、真相を探ってゆくも、ロシアの政情が怪しくなってゆき…。というお話。
兄弟子3人をひっ捕らえて終わるのかと思いきや、2人目から様子がかわり、3人目からの展開はしびれた。終盤の風刺もよく、ぐいぐい引き込まれた。

それだけに、ゴーレム技術がリアリティがなく浮いてるのと、歴史やキャラとたいしてシナジーを生んでないのが非常に残念。

『約束の果て 黒と紫の国』の方が好きかな。仕掛けもダイナミックだし。

#読書感想 #読了 #ネタバレ #ファンタジー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?