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『バン、バン! はい死んだ』ミュリエル・スパーク(著)木村政則(訳)
突き抜けた意地の悪さが痛快な、イギリスのブラックユーモアの女王、秘蔵の傑作群。ミステリあり、スラップスティックありの多彩な味わいで贈る日本オリジナル短篇集。本邦初訳多数。
ブラックユーモアという事で、さすがエゲレスさんだぜというのを期待してたがそういうのではなかった。黒いというより不気味。幻想的で不親切で理不尽。妖精が描いたような一冊。
詩人だけあり文章が素敵なのだが、お話はとにかくわかりにくい。歯車が噛み合っていない感じ。これはもちろん意図的で、信頼できない語り手だったり、誰かが嘘をついていたり、はたまた主人公が狂ってるのかも? と読み手に想像させる。答えを書いてない。最近のわかりやすい本ばかり読んでると、殴られたように感じる。
どれも良いが、特に好きなのは、『占い師』。次点が既読の『捨ててきた娘』。占い師はハンターハンターも真っ青な能力者バトルで度肝を抜かれたよ。
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