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がっつり哲学

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がっつり哲学 各回まとめ
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#人間

群衆 ⑱

男は外にでて一旦解除した群衆をかき集めた。群衆化された人間は群衆化されたことに気付いていない。 男が寝ていたのは夜。よって群衆化された人間は男が寝ると当たり前のように家に帰った。彼らは先まで自分が何をしていたのか不思議に思うことはなかった。なぜなら自分の意志で動いたと思っていたからである。群衆化された人間の意志は群衆の意志に統合されそしてその統合された意思は男の意志と通じているため、彼らは操られているという認識が無かった。 男は興じていた。 敵が存在しないのである。群衆の能

自由と他由 後編

ではお次は③の解説。 ③ 「自己嫌悪+人間嫌い」といったところであろうか。③に留まるようであればおそらくこの人物は死に至るか、およそ人間とは呼べないような生活を送ることだろう。さらにはニヒリズムと目的論との狭間でもがき苦しむことになるだろう。この人物は全く自由ではない。この状態を脱したいのであれば ④→②つまり自由を獲得したのち、②になる(②になってほしいのは個人的思想だが)という過程を踏むことが望ましいであろう。 まずは自己を優先しなさい。自由とは根本的には内的な思考に

プラスマイナスの哲学

Introduction 人は何を基準にして事物の価値を決めるのだろうか。 想像してほしい。日常生活においてこんなニュースが流れる。 内閣支持率低調 女優○○が電撃結婚 これをすればお金がたまる 不登校者数増加 などなど。そうしたとき我々がこのニュースに興味を持った際、我々はしばしば「これは良い、これは悪い」とする。その物事の良し悪しを決めているのはなんなのだろうか?私はそこになにか明確な基準がある気がする。よってそれを論証したい。 上の図からもおわかりいただける通り、私