はじめての落語
三遊亭小遊三、円楽の二人会をみた。
数ヶ月前から近所に笑点の水色と紫色がやって来るなんて!とワクワクする。チケットを買うとき祖母を誘うが、やんわり断られる。会の3日前あたり、座席に空きがあることを確かめてからもう一度誘ってみるとやっぱり行ってみようかなと返事。きっと年齢層の高い会場、その場に20代男性ひとりはまあ心細いって不安が消えたのがこのとき。
画面越しでなく目の前の人が話す落語をきくことが初めてだった、ライブ感というやつ。なんの噺をするのか分からないままきくことが嬉しかった、目の前に和服の人が正座することが嬉しかった(こ列24番)。隣のおじちゃんがその隣のおばちゃんに止めどなく説明を続ける、気づけば副音声のついてる席に座っていた、ところどころなるほどと思わせられた、この上なくいい席だったのではと今になって思う。
映画館でもなければ音楽のライブでもないので会場の明かりは消えないまま始まる。咳き込みや何かカサカサ袋の中で手が迷う音、おそらくらくらくホンの着信音、いい具合だと感じる。
和っぽいな〜って鳴り物のヒュ〜とかトントコトンって音がしたらざわざわ始まるぞという感じ、そこから前座ってオープニングアクト。正直ちょっと寝た。○○べんきょうってお名前の方やった。落語家の名前って。
小遊三「(もう平成も終わる)実を言うとあたし今度発表される元号知ってるんですよ」
会場:(ざわざわ)
小遊三「てなことを言ってみてぇもんです」
会場:(どっ)
どちらにも立川談志の話が出てきて嬉しかったな(議員になってすぐ辞めさせられた話を水色が、紫は自分の師匠とかいろんな亡くなった人に会える天国にちょっとお邪魔するみたいな話してた)、死んだ人でもさっき起こったことみたいに話されるとまだいるんじゃないかって変な気を起こす。そんな話に笑えることが楽しかった。死ぬことは悲しいだけじゃないと知る。
歳をとったら、周りにいた人たちみたいにふらっと寄席に行けるようなそういう場所に住んでいたいなとか。
笑点の湯呑みちょっと欲しかったな。
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