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GENELEC GLMシステムを導入したら、ボディビルダーを召喚した件について

この記事は、音場補正やGENELEC GLM 3.0に興味のあるDTMer(宅録ミュージシャン)やサウンドエンジニア対象です。

億劫なのは嫌だ。

巷には色々な自動音場補正ツールがあるけれども、自分はこれまでPA現場ではdbx DriveRack VENU360を、これまでの自宅スタジオではIK multimeda ARC 2.0を使ってきて、その恩恵を受けてきた。とはいえ、ARC 2.0ってスタンドアローンでは立ち上げられないから、DAW使うときだけしか使えないし、立ち上げてるとマスターメーターの表示に影響するから別でAUXトラック立ち上げてKメーター表示させて、とかやってるのは
ぶっちゃけ非常に億劫

そこで

スピーカ:GENELEC 6010B
ウーファ:Fostex PM-SUBMINI2

から

スピーカ:GENELEC 8330AP GLM Studio
ウーファ:GENELEC 7350APM

へ、スピーカシステムを総入れ替えしてみた。これでDAWを立ち上げなくても音場補正の恩恵を受けることが出来る。やったね。
なぜそうなるかっていうと、ファイト・クラブのポスターの石鹸みたいな成りをしたGENELEC Kitが中核となって、LANケーブルでリンクされた各スピーカに補正を施していくからだ。

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テンション上がって各スピーカの大きさ比較もしてみた。

(左:8330AP、右:6010B)

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(左:7350APM、右:PM-SUBMINI2)

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こうやって見ると総入れ替えというか、、、ばちくそにグレードアップしました、みたいになってるね、、、。


測定タイム。

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正直不安になるような小ささとケーブルの細さをしているが、、、測定用マイクをリスニングポイントに立てる。
複数箇所での測定もできるみたいなので、部屋にクライアントを招き入れたいだとか、ソファを置いてホームシアター的なことをしたいだとかにも使えそう。自分はもう自分の座る場所が最高のリスニングポイントでありたいので、単一箇所での測定にした。

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画面の指示にしたがっていけば、いつの間にか音場補正が完成している。一番良いのはGoogle Cromeのリモートデスクトップ機能などで別室にいながら遠隔操作していくのが良いかも。自分はそうした。


ビフォーアフターをハンディレコーダで録る。

Zoom H6(MSマイクカプセル)をリスニングポイントに立てて録ってみた。マイクを通した音なので完全再現ってわけにもいかないけど、こんだけ音の変化あるよ、音場補正した後はブーミーな部屋鳴りが抑えられて、はっきりと聴こえるようになるよ、というのが伝わると良いな。

(上:音場補正前、下:音場補正後)

スクリーンショット 2020-09-08 2.33.04

Zoom H6で録った音声の波形を表示させたらこんな感じになった。Pro Tools上ではピーク表示だとわかりづらかったので、画像はパワー表示にしてみた。面白いぐらいに差が出てる。

ちなみに比較で使わせていただいた天気輪さまの「水の変容」はここで全編聴けるので、聴いてね。


使えるものかどうか。

結論から言うと非常に使える。
実は設置前、GLMの音場補正に若干の懐疑的(GENELECらしい音が失われてしまうんじゃないかとか、芯のない音になるんじゃないかとか)だったものの、いざ導入してみたらさすがのGENELECという出来映え。ハード面だけでなくソフト面でもきっちり音場環境をサポートしてくれるのは非常に有り難い。
というか、GENELECの音に補正していく印象があって、もうGENELECの大ファンの自分としては満足行く結果となった。素晴らしいよ、これ。ホントに。GENELECの音大好きだからね。

一生ついていくわ。

びっくりしたのは、7350APMが思っていたよりローエンドを鳴らしていて、なおかつ低音域が絞まっていること。Tia Rungrayも喜ぶそれはもう、体脂肪率をキッチリと絞って鍛え上げたボディビルダーみたいな音。ただただ低音出せば良いってもんじゃないのよ、タイラー・ダーデンばりの説法をしてくれてる。

どうやら自分はボディビルダーを召喚したようだ。

※イメージ

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それでも吸音材は大事。

でも注意しなきゃいけないのは、音場補正したからとはいえ限界はあるので、いらぬエコーを抑えるための吸音材・反響材への投資は惜しむことは出来ない。今回にしたって、第一反射点にグラスウールボードを設置したり、ディスプレイの裏側の壁に吸音材を貼り付けたりだとかはしている。それでも、このシステムを導入することのメリットはものすごくあるだろうなって思う。というか、メリットしかない


技術詳細はGENELEC公式サイトに行って見てね。

技術仕様をわかりやすいところにキッチリと載せていないにも関わらず、プロユースを謳うポッと出の某メーカとは大違いでね、、、GENELECの公式サイト(日本語ポータル)には非常に詳細な技術仕様書とかがPDFで載ってる。いま現時点でGENELECのスピーカの導入予定がない人にとっても、とても勉強になると思う。


締めのお時間

最近、ココナラで依頼受付をするようになりました。困ったことがあったら依頼してね。プランは3つあるけど、個別での見積もりも受け付けてます。

次回以降は遠隔VJ&生配信のシステム構築(?)とかマイクケーブルの話とか?書こうかなって思ってる。この記事通してサポートしてくれる人がいると俄然やる気が出るので、宜しくおねがいします。ホントに。

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