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夜が明けたら身体中で浴び倒したいK-POP 【2021年ベスト10】

光陰矢の如し。早いもので2021年を総括する時期となりました。

昨年2020年の年間ベストは、どういうわけかnoteにもピックアップしていただき、大勢の方に読んでいただく機会を得ました。ありがたや。

また、K-POPは今年も引き続き豊作で、上半期のまとめも出しています。

そして、いよいよ2021年の総まとめです。

下半期も優れた楽曲が目白押しで、上半期の楽曲の中でどの曲を残すか非常に悩みましたが、最終的には納まるべきところに納まった感が。

いまエンタメは見えない鎖でがんじがらめにされています。
みんなで歌って踊れるささやかな幸せが、再び訪れる日を願って。

これは2020年まとめの中で記したもの。

1年前に比べると、エンタメ界も徐々に活気を取り戻しつつありますが、安心して仲間とワイワイやるにはもう少し時間がかかりそうです。

明けない夜はない。

夜が明けたら、身体いっぱいに感じたい曲を選びました。




【10位】
ENHYPEN / Tamed-Dashed

オーディション番組がどうにもニガテなので、彼らのことは名前くらいしか知らなかったし、どういうメンバーがいて、これまでどんな歴史を歩んできたのかもよく知りません。

では、なぜそんな彼らの曲を選んだかと言うと、シンプルに、曲が抜群に良かったから。ブンブンと唸るベースをフィーチュアし、ロックテイストを適度にまぶし込んだダンスナンバーは素直にかっこいい。

また、同じアルバムに収録された「Attension, please!」からは、NIRVANAの”Smells like a teen spirit”の香りを感じたりと、やっぱりどこか古式ゆかしきオルタナティヴ・ロックのバイブスを発散しているのも興味深い。

しかしながらこの2曲はむしろ異端で、過去曲も含め今回のようなロック曲が少なかったのが少々意外でしたが、特段の思い入れのない勝手な意見としては、こっちのが絶対好みなので、今後もこの路線が続いてくれたらと。

そして、欲望に飼い慣ら(Tamed)された私は、今晩もいそいそと深夜のポテチをキメるのでした。



【9位】
GRAY / Eternal Sunshine (feat. meenoi)

カラッと晴れた夏空の下、プールの喧騒を離れた教室でひとり聴いているかのような、ローファイなイントロ。この時点で勝負あり。

Loco、punchnello、Hoody、Zion.T、pH-1と、お馴染みの面々がズラリと並んだ新作『grayground』は粒揃いの内容であり、唯一フィーチャリングがなく、grayがひとり歌い上げるラスト曲「U」こそが彼が最も伝えたいメッセージだとは思いますが、個人的には、否応なく何らかの映像を喚起させ、想像力を激しく掻き立てるこの曲に軍配をあげたい。

テコンドーでの大会優勝経験もある異色のマルチフィメールアーティストmeenoiをフィーチャーしたのも大正解で、彼女のメロウな歌声がこの曲にさらなるマジックを与えている。

それにしても、grayは人の活かし方が本当に上手い。

上司にしたいアーティスト第1位です。



【8位】
Zion.T & 星野源 / Nomad

盆と正月が一緒に来た。

日韓が誇る実力派ミュージシャンによる奇跡のコラボが実現。
この衝撃的なニュースに、興奮しないはずがないでしょう。

Zion.Tが英語で1コーラス目を歌い、2コーラス目は星野源が日本語で。
こういう自由な発想も眩しい。

この曲は、マーベル最新作『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のインスパイア楽曲として制作されています。いわゆる「映画に刺激されて作られた曲」のことで、劇中使用曲とはまた別に制作されることがあります。

最高のコラボを企画してくれたレーベル『88rising』に感謝。

横山やすしか、はたまたエルヴィス・コステロか。
普段とはまた違ったナチュラルなZionの姿が見られるMVもたいへん貴重。



【7位】
Hyolyn / A-Ha

我らが永遠のディーヴァ、ヒョリンからクリスマスに届けられた新曲。

「太陽の末裔」や「トッケビ」のOSTを制作したプロデューサーROCOBERRYがプレゼントした曲で、キム・イナが作詞を務めたそう。

南半球????

南半球ではクリスマスにサンタがサーフィンでやってくるそうですが、これはもう完全にソレ。メロディの波に乗って、南半球の出立ちをしたディーヴァが素敵なプレゼントを届けてくれます。とにかく景気が良い。

ヒョリンは外さない。

ちなみに、年明け早々の1月には新曲「Layin' Low」が届けられる模様。
「A-Ha」とはうってかわってクールな路線が予想されます。ワクワク。

余談ですが、これはザリガニを食べているわけではありません、一応。

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【6位】
LeeHi / Red Lipstick (feat. Yoonmirae)

YGから半ば飼い殺し状況だった不遇の天才の新たなリクルート先が、ジェボムのAOMGと報じられた時は、流石に驚いたものですが、内心密かに『これは面白くなってきたぞ…』とほくそ笑んでいたのも事実。

ワクワクするなって方が無理じゃない?

久々に届けられた作品には、長いブランクを感じさせないどころか、アーティストとして更なる成熟を遂げた彼女の姿がありました。

前作で初めてトライした作曲も、今回は全面参加。そして、それを盛り立てる才気あふれるAOMG人脈。まさしく盤石の布陣。

自分らしさを伸び伸びと自由に表現できる喜びが、音から伝わってきます。

新たな環境で、ようやく実力に見合うだけの評価を手にした歌姫に光あれ。



【5位】
STAYC / SLOW DOWN

躍進のきっかけとなったヒットナンバー「ASAP」、正直、個人的には今ひとつピンときませんでした。デビュー曲の衝撃が強かったせいもしれません。

もっとできんだろ、と。

一方、それに続くアルバム『STEREOTYPE』はたいへんよくできた内容で、タイトル曲以外の楽曲も粒揃いでした。

中でもとりわけ疾走感あふれる「SLOW DOWN」がめちゃくちゃクール。

熱を帯びながらもあくまでクールに。Jayの低音ラップがここでもピリリと。
爆音で浴びて踊り狂いたすぎるオブ・ザ・イヤー受賞です。

そもそも、リリース以前の動きもワクワクさせられるもので、MR除去アカペラティーザーなんかも他と違ってて良かった。この辺りの演出が上手い。

Red Velvetの「Kingdom Come」なんかにも通ずる優美で幽玄な「I'LL BE THERE」も甲乙つけがたいので、こちらも併せてどうぞ。



【4位】
INI / KILLING PART

ENHYPENの項でも触れた通り、私はオーディション番組がどうにもニガテです。なので、彼らのことはほとんどよく知りません。言わばノーマーク。

でも、この曲を初めて聴いた時、「あ、これは間違いなく年間ベストに入るな」と直感しました。

名曲はイントロで決まる。
ほんとにセンス良い音だなぁ。いつまででも聴いていられる。

VICTONの1stが大好きなんですけど、なんだかそれに近いバイブスを感じるんですよね。

彼らが出した曲全部が全部好きってわけではないけど、またきっと愛せる曲を出してくれそうな予感はしてる。



【3位】
LUNA / Madonna

俺たちのディーヴァが還ってきた。

自らを最も活かせる姿で。我々が最も待ち望んでいた姿で。

曲もダンスも最高すぎるよ、ルナ。

「4 Walls」やライブなど、f(x)でもたびたびステージを共にしたジュヒさんとの再タッグというのも、グッとくる。

ルナ自身だけでなく、ファンも報われた瞬間。みんな、よかったね。
ルナが幸せなら私も幸せです。

そして、いつかチョンハ、ユビン、ソンミの4人で殴り合ってほしい。
ステージという名のリングで。



【2位】
(G)I-DLE / MOON

上半期ベスト10の中で、唯一年間ベストに生き残った曲。

耳ではなく、脳で感じる音楽。
時代どころか、時空すら飛び越えるかもしれない孤高の1曲。

詳しくはこちらで書いているので、興味がある方はどうぞ。




【1位】
Billlie / RING X RING

2021年最大の衝撃。

現在SMが筆頭株主を務め、最近では竹内美宥が在籍したことでも一部で話題となった芸能事務所『MYSTIC STORY』。Brown Eyed Girlsやエディ・キム、さらには、ネクストブレイク必至と目される若手急先鋒のLUCYまで、実力派歌手を多数抱えるこの事務所が、初めて手がけたアイドルがBilllieです。

Billlie最大のポイントは、背後に控えるブレーン陣。
デビュー曲『RING X RING』を手掛けたのは、作曲家イ・ミンスと作詞家キム・イナ。K-POP十年選手ならピンとくる名前ですね。そう、IUやBrown Eyed Girlsらにヒット曲を授けてきた、あのゴールデンコンビです。

Billlieの音楽性は、これまで彼らが提供してきたアーティストの中でも、とりわけ独創的な世界観を披露し一部熱狂的なファンを生んだSunnyHillを思わせる独創的なもので、ミステリアスで一筋縄ではいかない、個性の塊のようなヘンテコサウンド。

期待を裏切られ続ける、めくるめく4分間。唯一無二。

楽曲の受け皿となるメンバーも粒揃い。ダンスも歌もビジュアルも良い。
デキる子たちや。デビュー時点でこの完成度はちょっと異常ですね。

「ムンビンの妹」「日本人メンバーが2人」など、いささか話題性が先行しがちですが、実際のステージを見れば、それがあくまで彼女たちを形作るファクターの一部でしかないことがわかるでしょう。

いやー、たまげた。
売れるかはともかくとして、これは紛れもなく「俺たちの」グループです。

頼むから一生日和らないでほしい。




<プレイリスト>


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