好きな人に素顔を見せるのが怖いすべての人と

恋人との初のお泊まりが怖いというあるある

化粧は素晴らしい。元々の美しさをさらに引き立ててくれるだけでなく、容姿に自信のない全ての人間を救済してくれる。

それと同時に、人間を2種類に分ける。
素顔(すっぴん)を見られることに恐怖を感じる人間と、そうでない人間だ。

新しく恋人ができた時。「かわいい」「タイプ」と日頃からよくほめてくれる相手であればなおさら不安が増す。
化粧をしている自分に一目惚れをしたと言われる日には、素顔をさらしたらこの人はどんな顔をするのかとさえ思う。

すっぴんブスな筆者

私は化粧をしても美人とは言えないが、見栄えがごまかせるほう。
そのぶん素顔がひどく、ブスと言われても自分でもすとんと納得がいくような顔をしている。
俗に言う「すっぴんブス」、「化粧をすると普通」というタイプ。

一重で細い目、それは日本社会では可愛くないと言われる代表格。
歯が真ん中から一本ずれてるし、口角も下がってる。
鼻はけっこう高いけど、口がちょっと前に出てるせいで横顔は台無し。ついでに短足。

「自分が一重だったらすぐ整形する」と友達に目の前で言われたことがある。
自分なりに身なりに気をつかっていた時期、大学のサークルの飲み会で異性の同期に「可愛くない田中みなみ」とか言われたこともある。(今思い返しても普通に腹立たしい)

自分自身が不細工であることをふんだんに説明したところで、それでも楽しく過ごせる考え方を振り返ってみる。

容姿を受け入れるための考え方

今は自分の容姿が嫌いじゃない。
昔は、写真に写った自分の顔を見て、なんで私はこんなに可愛くないんだろう?とへこんでいた。
でもなぜか、自分の顔を変えたいと思ったことはなかった。

むしろ、顔が良くないのに人と楽しく接することができること、好きだと言ってくれる人がいることに気づいた。
彼氏ができたり、性別問わず誰に可愛がってもらえる経験が何回かできると、
不細工でも人にウケることができるんだという感覚が新鮮だった。

"美人でも可愛くもないけどなんか惹かれる"と思ってもらえるのが一番嬉しい。
だから容姿のコンプレックスは長くは続かなかった。

もちろん、見た目が与える印象は大事だから、自分の見栄えを良くする努力は必要なんだろう。
その結果可愛いって言われたら自信を持って人と接することができる。

だから、容姿以外の部分を評価してくれて、自分のことを好きだと言ってくれる友達や知り合いの言葉をよく聞く。
実際は、好きだとか直接言われることはほぼないけれど一緒に遊んでくれたり誘ってくれたりする人たちのことを自分の心の糧にしていくのだ。

受け入れられないことはつらいがそれまでのこと

長くなったが、本題は「好きな人に素顔を見せることが怖い」ことへの向き合い方だ。

対処法はいくつかある。本末転倒という声もありそうだがまずは化粧で盛りすぎないことなど。
対処法についてはネットの色々な記事に同じようなことがたくさん書いてあるので、私を支えている心のスタンスを書く。

結論からいうと恐怖なんてのは消えない。それでもこんなスタンスで生きたいと思っている。

"あ、すっぴん見て引いてるよね?それは無理ないことだと思う。でも、私は私の持ってるものをちゃんと好きでいるって決めてるんだ。持ってるものがこれなら、どうせなら嫌いより好きのほうがいいかなって"

変えてしまう勇気も気概もどうせないのなら、嫌いでいるよりも好きでいるほうがいい。

持って生まれたものは持って生まれたもの。整形外科に駆け込む覚悟がなければ、自分の持っているものを愛するしかない。

うじうじするも自信を持つも、どちらにせよ顔は変わらないのだから明るいほうがいい。

「ブスのくせに自信満々でしんどい」という周りの声が怖い。慎ましく生きていたい。

そんな気持ちはみんな持っている。
でも自分が自分のことを好きでいて誰に迷惑がかかるのか。
卑屈で暗いほうがよっぽど周りにしんどい思いをさせる。

それまで好いてくれていたのに、素顔を見たらよそよそしくなる人もいる。
それはその人が冷酷というわけでもなく、たまたまその人の感じる価値に自分の顔が合致しなかった、ただそれだけのこと。

何を言われようと、私だけは私の顔をどうしたって受け入れてあげる。
なぜなら、人の評価は水ものでも、自分の評価は絶対的に自分を支えるものだから。

それに合わない人は、残念ですがさようなら。と割り切るしかない。
相手を恨む必要もない。どちらが良い悪いという話じゃないんじゃないかと思う。

「不細工ですか自分のこと好きです」

その境地に至れば、世界が変わる。

本当に素顔も愛してくれる人も意外といる。
そうじゃない人は、そうじゃなかっただけ。みんながそうじゃないと思わないで、ふさぎこまないことが大事だと思う。

不細工の未来は意外と明るい。

好きな人に素顔を見せるのが不安なすべての人と、そんな未来を歩いていきたい。

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