観た映画の感想 #68『ガールズ&パンツァー最終章 4話』
『ガールズ&パンツァー最終章 4話』を観ました。
僕がnoteを使い始めたのは2022年の2月からなので、なんか唐突に見えるかもしれませんが(そもそもそんな初期からずっとここを見ている人がいるのかというのは置いといて)、実はガルパンはTV版もその後の劇場版も最終章もずっと観てるんです。
で、今回の最終章4話なんですけど、時間当たりの密度がシリーズ通して一番濃かったなあ……という印象。劇場版の後半もずーっと戦車戦やってましたけど、それと同じことをもっと短い時間に凝縮して見せられた感じというか。
なんでそうなったかというとやっぱりあんこうチームが最初に落ちちゃって、常にピンチかつ即座に解決策を打たないといけない状況がずっと続いてたからなんですよね。そうやって常に緊張感をキープしつつ、次世代の隊長として澤ちゃんが頭角を現していく流れを作っていくっていうのが上手かった。ガルパンって学園ものだし先輩もいれば後輩もいるわけで、アニメとして切り取られてる時間が終わっても学校生活は続いていくじゃないですか。そういう構造を持ったジャンルにおいて「描かれない未来」に思いを馳せる材料があるっていうのは……いいじゃないですか……
あと追い詰められた大洗がピンチを(文字通り)脱出する時、『大脱走』の脱獄シーンとスティーヴ・マックイーンのバイクジャンプシーンを思い出したことがヒントになってたのも個人的には上手いと思いました。なぜなら『大脱走』って「脱走する映画」じゃなくて「『脱走するが……』っていう映画」だから。なので、この映画をオマージュした時点で作戦が継続高校に早々にバレてしまうってこともなんとなく想像がついてしまうという(笑)
その後は今回の白眉とも言える、雪の急斜面を猛スピードで駆け下りながらの戦車戦。一瞬たりとも目が離せないパンツァーチェイス(?)と撃ち合いがほとんどワンカット長回しみたいな勢いでぶち込まれるので集中力が途切れない。ここは本当に楽しかった。
今までもそういう気配はあったけど、ここにきていよいよ「戦車でここまでする!?」っていうぶっ飛んだアクションが一線超えてきた感があるんですが、どこか既視感があると思ったらやってることの方向性がもはやワイルド・スピードなんですよね。ガルパンはワイスピ。
これ与太話じゃなくて、ガルパンは「車を使ってなんでもやるシリーズ」としてワイスピと肩を並べられるシリーズになったんじゃないかって結構本気で思ってるんですよね。それこそ今回の急勾配を猛スピードで駆け下りていくくだりだって、直近のワイスピで似たようなことやってたばかりだし。
でも実際、ハリウッド映画みたいに街ひとつ使ってカーチェイスを撮影したり、予算を湯水のように使って実車をドッカンドッカン破壊したりって日本ではできないかもしれないけど、アニメでならそれができる。表現の方向性はまるで違うけど、ハリウッドにも負けない武器があるじゃない! って、あの雪山のシーンを観た時にすごく嬉しくなっちゃったんですよね。
後はほら、他にも共通点いくつかあるじゃないですか。
・ワイスピは主人公が訳あって逃亡犯、ガルパンは主人公が訳あって地元を離れている
・ワイスピはライバルキャラが次々と味方になる、ガルパンもライバルキャラが次々と強敵(とも)になる
・ワイスピは徹底してファミリーの絆を推してくる、ガルパンは徹底してファミリー(主人公の実母)を推してくる
ね?……はい。
冗談はさておき、決勝戦の相手がどこ(というか誰)になるかということに関しては「そ、そうきたかァ~!!」っていう感じだったんですが、考えてみたらみほって作中では試合の結果はともかく戦術的にはダー様だけには一度も勝ててないはずなんで、最終章の最後の相手が聖グロっていうのは考えてみたら納得です。
次はどんなぶっ飛んだ戦車バトルを見せてくれるのか、ていうか次が観られるのは何年後になるのか……
いずれにせよ楽しみ~!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?