観た映画の感想 #24『ノック 終末の訪問者』
『ノック 終末の訪問者』を観ました。
実を言うとシャマランの映画を映画館で観るのはこれが初めてだったり。『シックス・センス』の頃とかはまだ映画館のない地元暮らしでしたし、個人的に(そして恐らくパブリックイメージ的にも)「これ好き!」ってなる作品と「なんやこれ……」ってなる作品の落差が激しい監督ってイメージがあって……
で、今作。
まず何よりもデイヴ・バウティスタが本当に良かった。
正直、こんなに繊細な演技をできる人だとは思ってなかったです。
理知的で優しくて絶対に悪い人ではないのに、どうあっても話が通じる相手ではないというヤバさも併せ持っているというレナードのキャラクターを完璧に表現していたと思います。そんな人間があのガタイで迫ってくるんだから恐怖以外の何物でもないよなあ……
レナードがやって来るシーンでの彼とウェンの会話でカメラの角度が不自然に傾いてたりとか、人物の視線に合わせてカメラも移動するとその先には……みたいな視点移動で恐怖感を煽る演出だったりとか、そういったホラー的な、観てて不安になる絵作りの上手さは今作でも健在でそこは流石。
ただやっぱりオチが投げっぱなしというか、観客の感じ方に全てを委ねすぎてる感が強いなーという感想は今回も否めなかったです……黙示録の四騎士がモチーフになってるあたりバリバリにキリスト教的な終末論がテーマらしい(パンフレットにもその辺に触れた解説あり)ですが、そこの知識がもう少しあったら上手く飲み込めたのかなあと思ったり。やっぱり知識ってあればあるに越したことはないですね……
あと毎回恒例の監督ご本人のカメオ出演に関しては、この舞台設定でどこに出るんだろう? って気にしながら観てたんで「そこかよ!!!!!」ってなりました。
悪くはない……んだけどもうちょっと分かりやすくてもいい……!
という、ほぼほぼいつものシャマラン作品という感じの一作でした。
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