見つめる

憎み合って別れようって約束したのに
あなたを嫌いになれそうもないから
それならばこの世で一番美しいさよならをしよう
別れ際ふり返ったのはわたしだけ
そう信じて強く生きていくの

らしくないなんて思った日にはもう手遅れで
冷たい風に吹かれながら覚めないでと願った
幸せだけ取っておけるならそうしたいけど
そしたらきっと何の価値もなくなる
美しいだけじゃないものをあなたからもらったから

素直になれたなら今頃ふたりはどんな世界にいたのかな
愛の言葉を交互に伝え合っていたのかな
想像できない未来は決して未来にならないのなら
そんなつまらない世界でどう足掻けばよかったのかな
出会うことは想像できなかったのに
別れだけはいつでも分かってしまうんだね

何もないままふたりの全部なかったことにして
忘れたふりをしてそれなりに生きていけるはず
それでもこの命を終える日には
走馬灯にあなたを見つけ涙を流すでしょう
さよならと言ったわたしの後ろ姿を見つめるあなたを見るでしょう