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自死、そして毒親についての解釈

誰かが自死で亡くなった時に『なんであの人が』とか『前日まで元気だったのに』とか言うけどさ、そりゃそうだよ。

幼少期から徐々に心のコップに水が溜まり始めて、それはもう人生の至る場面でどんどん溜まっていって。
途中嬉しくってスキップしたりジャンプ出来たらバシャッと溢れたりして。

だけどそれが、その人の人生と切り離せない事(例えば親子関係)だったらいまの日本では親子関係って切ることが出来ない。
嫌な同僚や恋人や友達とは訳が違う。

その問題が「一生付き纏う」と言う絶望感。
それは一滴一滴生きているだけで心のコップに溜まり続ける。

たまに大きな出来事があればバケツでバシャーンと注がれる。溢れる。その人の周りも足元も水浸しだ。

だけどそのうち乾く。乾くけど浸水の後は残る。立て続けに起これば足元の床は少しづつ腐っていく。

でも本人は立っていられる。
濡れていない所に爪先立ちで立ったり片足で立つ方法を子供の頃から知っているから。

心配掛けないようにバランスを取って立ち続ける方法を自分で工夫してきたから。
だけど溢れ続けた水で足元が水浸しなことは変わらない。

どんどん足元の床は腐っていく。
本人もそれを分かっている。

だけどどうしてそうなったかなんて歴史が長過ぎて大人になって1から説明出来る相手なんてそうそう出て来ない。
だから周りも気付かない。
だって普通に立っているように見えてるし。

それでどこかで、例えば寒くなって足元のびしょびしょの床がやっぱり寒いよな、ずっと濡れてるんだよな、と思ったり。

不意に突風が吹いて片足で立ってたもんだからバランスが崩れてしまったり。

何かの拍子に腐っていた床を踏んでしまってそこが抜けてしまったり。

ただただそう言う事なんだよ。

『大人になったのに反抗期』とか『大人なのにまだグレてる』みたいに見えてしまってる人がいたらどうか気にしてあげてほしい。

反抗期でも思春期でもないのに親に対して思うところがあるって言うのは異常な事なんだよ。
普通の人にはなかなか理解されずらいのがココなんだよ。

もう土台の床までびしょびしょだと本人だって分からないうちにバランス崩してしまうんだよ。
何がきっかけかなんて分からないよ。
むしろ今まで生きてきた全部なんだよ。

だからってそれをどう説明すればいいのかだって分からない。

もし自分がそうだったり、身近にそう言う人がいたら。

まずびしょびしょの床が乾く環境を今すぐに作ってあげること。

そして満杯のコップにこれ以上水が注がれないようにする事。

コップの水はすぐには蒸発しないけど、誰かが丁寧に汲んであげたりすれば減るかもしれない。

でもそれで他の誰かがいっぱいになっちゃったら元も子もないんだけどね。
その水は投薬で減ることもある。
認知行動療法って言う水を減らすための説明書もあるよ。

でも1番はこれ以上、水が溜まらないようにすることなんだよ。

これは本当に私からのお願い。
毒親を持つ私からのお願い。

自分のことを大切にして。我慢しないで。逃げると思わずびしょびしょの床を乾かしにいくと思ってしっかり太陽に当たってゆっくり休んで。

そして自分がもしかしたら誰かの水を溜め続けてる原因かもって思い当たる人は今すぐに執着は辞めて離れてあげて。
その時は突然来るから。

『なんであの人が?』と思うことは当本人を責めているのと同じ。

その人の存在を、行動を認めること。尊重すること。 1番はそうなる前に気付いてあげること。

ちなみに私は今、自分の足元がビシャビシャになって、足の踏み場が無くってもう一歩も動けないような感じなんだけど、その事を俯瞰出来ているのでなんとか大丈夫。

だけど部屋を動き回るのがとても怖い。

例えば仕事に行くのも友達に会うのも怖い。
どこで腐った床が抜けてしまうか分からないから。

もうこうなってしまうと直接の原因じゃないただの日常生活、何にも関係ないと思われることでも怖くなる。

でも大丈夫。本当に腐っちゃってたらそこから一歩も動かず大声で助けを呼ぼう。そして床自体取り替えてもらおう。

思い切ってジャンプして隣の床に飛び移ったっていいし。

引っ越そう。縁を切ろう。
海外に移住したって良いんだし。

ここにいれば溜まり続けた水が木の床を侵蝕するだけかも知れないけど、場所によっては土の床で、いくら溢れたってどんどん吸い込んでくれるかもしれない。

そんな場所がどこかにあるかも知れない。

緑を植えたらその水を吸ってくれるかもしれない。

もしかしたら本人はそんな場所があることをもう何となく分かってるかの知れない。

思い切って今の場所を捨てたって良いんだよ。
むしろそうしない限り解決方法がない場合もあるよ、悲しいけど。

もらった場所を捨てるのは悲しいけど床が腐ってそのまま落ちていく方がよっぽど苦しくて悲しいよ。

動こう、動けるなら。
ダメなら動かず助けを呼ぼう。










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