主語が大きい人は損をする

立場上、いろんな人の不満を聞くことがあります。

ただその不満が、意見になっているケースが散見され、もったいないなと思うことがあります。

皆さんはいかがでしょうか。

主語が大きくなると解決までの時間が延びる

考えてみれば当たり前のことなのですが、"自分が"困っている、課題に感じているというものと、"組織や会社"として課題に感じているというものとでは、難易度も解決までの期間も大きく異なります。

例えば、

「会社(組織)の評価制度が不公平」と言われると、意見や愚痴と認識され、実際に改善される可能性はかなり低くなってしまい、仮に改善されてもかなりの年月を要します。
これは誰が悪いというわけではなく、評価制度は全体主義的にせざるを得ず、万人に平等な評価制度は存在し得ないためです。

一方で「自身が不当な評価を受けている」というものは、改善される可能性が格段に上がります。

前述の通りの全体主義的な評価制度でも、イレギュラーというものは存在する可能性は大いにあり、改善のための方法がいくつか存在するためです。

まずは、自分が変えたいのは「本当に会社の評価制度なのか、自分への不当な評価なのか」をしっかりと自問し、本当に解決したい問題から論点をズラさないことが大切です。

逆に本当に前者の「会社の評価制度」を変えたい場合は、その評価制度を採用している理由、メリット・デメリット、変更に必要なプロセス、経営陣の意図など、数多くのおそらく知らないであろう情報を収集し、それを上回る代替案を伝える必要があるなど、下準備をかなり入念にする必要があるので注意が必要です。

個人の相談を組織論で語る人との対話は無駄

逆に、個別の相談を「そういう会社(組織)だから」と、主語を相手から大きくしてくる相談先であった場合、その人に相談するのは無意味なのでやめたほうが良いです。基本的に何かを変えること(特に自分自身が変える必要がない場合)に対して腰が重い人がほとんどです。

一度は「変えたいのは会社じゃなくて、具体的な○○という状況です」と食い下がってもいいと思いますが、経験上納得してくれる可能性は低いので、別の人や他の方法を試すことをおすすめします。

まとめ

このように、何気ない会話ですが、
相談側の意図も理解はできます。
自分では解決できない(と思っている)問題をより大きな問題に内包することで、改善することは他人だし、そういうシステムを嘆くことで溜飲は多少なりとも下がると思われるからです。

それによって、また頑張れるのであれば止める気はありませんが、その思いが実る確率は極めて低く、会社を辞めなければ1年後も2年後も同じ不満を言う羽目になることを申し添えておきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?